今もなお燃え盛るオーストラリアの森林火災(画像は『New York Post 2020年1月9日付「Australian man who lost home in bushfires wins lottery jackpot」(EPA)』のスクリーンショット)

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オーストラリアで今も猛威を振るう森林火災の被害は留まることを知らず、約10億頭以上のコアラやカンガルーなど野生動物が犠牲になったとみられている。さらに家財が燃えてしまい住む場所を失ってしまった人達も大勢おり、ホームレス生活を余儀なくされる人もいるようだ。そのような厳しい状況の中からも明るい話題が届いた。火災で家を失った男性が宝クジに高額当選し、再起することができるようになったのだ。『New York Post』『news.com.au』などが伝えている。

豪ニューサウスウェールズ州を中心に被害が拡大している森林火災はすでに延焼面積1千万ヘクタールを超えており、10日の『ニューサウスウェールズ州地方消防局(NSW RFS)』Twitterによると、1995戸の家屋が全焼、816戸が半焼したという。しかもこの数値は今後も増加すると言われている。

そんななかで昨年、この火災で家が燃えてしまった男性に幸運が舞い込んできた。男性は宝クジをオンラインで購入し、今月8日の発表日に見事100万豪ドル(約7540万円)に当選したのだ。男性は当初気づかず、宝クジ会社「ゴールデン・キャスケット(Golden Casket)」から電話で連絡を受けて初めて当選を知ったようだ。

あまりにも突然のことで、男性は自分が当選したことをなかなか信じることができなかったという。そして当選金の権利を受け取りに行った際、このように語ったそうだ。

「これは幻覚じゃないの? 本当なの? 私たち家族はニューサウスウェールズ北部の森林火災で家を失ったばかりだったんです。家は保険をかけていなかったんですよ。本当に本当にありがとうございます!」

「家に帰って妻にキスとハグをするのが待ちきれません。今回選んだ番号は彼女のラッキーナンバーをもとにしたんです。それが今回、私達に大きな幸運を運んで来てくれました。」

この男性は火災によって家が全焼し、残っていたのは数個のティーカップだけというどん底の中にいたが、今回の当選によって「全てをやり直せる。奇跡だ!」と大喜びしている。ちなみに男性が選んだ番号は9、42、24、13、22、11だったという。

現在も深刻な状態が続く森林火災だが、アメリカとカナダからは消防士が派遣され、現地の人達から空港で大歓迎を受けた。さらにパプアニューギニアでは、派遣予定の兵士と消防士1000人が待機している。また経済的損失も拡大しており、バヌアツ共和国からは25万豪ドル(約1890万円)の支援を表明したほか、各国の著名人らも募金などの呼びかけを行っている。

画像は『New York Post 2020年1月9日付「Australian man who lost home in bushfires wins lottery jackpot」(EPA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)