提供:週刊実話

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 “みっちょん”の呼び名で親しまれた、80年代アイドルの芳本美代子。同期デビューには中山美穂、南野陽子、浅香唯など、錚々たる顔ぶれが並ぶ。そんなみっちょんも今年で50歳。芸能生活は35周年を迎えている。10月には記念公演も控えており、ますます多忙だ!

――八重歯がキュートだったみっちょんが50歳とは…感慨深いです。昨年は久しぶりに歌番組(テレビ朝日系『スマートフォンデュ』)にも出てましたね。
芳本 そうなんです。歌番組は28年ぶり! デビュー曲なんて30年くらい歌ってなかったから、すごく緊張しちゃって…。

――そういうものですか?
芳本 当時は3カ月ごとにシングルが出て、全部で19曲出したのかな。2〜3年もすると歌わなくなるんですよ。それでも、デビュー曲で日本レコード大賞新人賞をいただいた『雨のハイスクール』は歌う機会があった方かもしれないですね。

――この10月には35周年の記念公演(『秋声のリフレイン』作・演出カジワラタクト。10月16日〜20日、コフレリオ新宿シアター)もあるとか。どんな舞台になりそうですか?
芳本 私、お芝居が好きで、舞台には年に1〜2本のペースで出ているんです。今回の公演は、主人公の男子大学生がある日、実家に帰ったら、そこには知らない女性が住んでいて…というお話です。私はその女性役。ミステリアスな設定だけど、ファミリー向けの心温まる内容ですよ。

――出演者の顔ぶれは?
芳本 実は2年前、30年以上在籍した事務所から独立したんです。新しい事務所は役者さんが多く所属していて、作家さん(本公演のカジワラタクト氏)もいます。アイドルの大先輩・渋谷哲平さんもいるんですよ。みんな30歳以上なんですが、その事務所のお披露目と、私のデビュー35周年を合わせてやっちゃおうという感じですね。大学生役の20代の男性キャストはゲストで来てもらっています。

――芳本さんが舞台好きとは知りませんでした。お芝居の魅力って何でしょう?
芳本 お客さんを目の前にして表現する楽しさと、ライブ感ですね。同じものをやっても日によって反響が違ったり、面白さが毎日違うところが勉強になります。

――セリフ覚えはいい方なんですか?
芳本 悪いです(笑)。忘れもしない、初舞台から2本目でシェークスピアをやらせていただいて、そのセリフが形容詞がとても多かったんです。流れで覚えず単語で覚えていたから、忘れるとその後も全部飛んでしまうんですね。以来、頭で覚えて口で覚え、さらには体(動きとか間合い)で覚える…というやり方に変えました。セリフが飛んだ時の恐怖は、今も思い出してしまいます。

★清純イメージへの反発も…

 彼女は85年組と呼ばれ、アイドル大豊作の時代にデビューした。冒頭に紹介した他にも本田美奈子、斉藤由貴、大西結花、森川美穂、志村香などなど、女性の活躍が目立つ年代だった。

――当時、特に仲が良かったのは誰ですか?
芳本 東京に出てきて初めてお友だちになったのは佐野量子ちゃん。学校(明治大学付属中野高校定時制)も一緒で、マネジャーさん同士も仲が良かったですね。あとは松本典子ちゃん、井森美幸ちゃん、森口博子ちゃん。学校では後輩になるんですけど、浅香唯ちゃんも仲良しでした。

――一緒にご飯を食べたり、どこかに出かけたり?
芳本 忙しくて、そんな時間は全くなかったです。現場から現場へ飛び歩くので、そこで会った時に仲良くして…という感じかな。

――芳本さんは可愛らしかったからモテたでしょう?
芳本 それがぜ〜んぜん。よく、昔を振り返る番組で「ステージのソデで電話番号を渡された」って聞くじゃないですか。私、1度もないんです。「えっ!? いつ? いつ?」って感じですもん。事務所のガードもあったんでしょうけど…。