働きやすさを作るために 「オヤジ上司」をあしらい、利用する方法
「世代間の違い」と一括りにしてしまうのは危険なこととはいえ、やはりバブル期を経験している40〜50代以上の世代と、30代以下の世代との価値観の違いを感じる人は少なくないでしょう。
特に女性にとって、昭和の古い価値観で接してくる男性上司には悩まされがちです。しかし、いくら「なんとか改善してほしい」と思っても彼らの悪癖はなかなか治らないものですし、かといって簡単に上司を取り換えることもできません。
では、一体どうすればいいのか?
その一つの手段としてあげられるのが、そんな上司たちの特性を利用して、自分の仕事をしやすくするという方法です。
『女性が職場でかしこくふるまう技術』(扶桑社刊)は三井物産などで管理職歴25年、現在は企業風土改革コンサルタントとして活動する古川裕倫氏による一冊。
タイトルを見て「男性目線の古い価値観で書かれた一冊」と感じるかもしれません。確かにそうした視点も一部見受けられますが、本書の大きなテーマは「男性上司の思考回路を把握し、それを逆手にとって自分が働きやすい環境を作ろう」という著者なりの女性活躍のエールなのです。
ここでは、身に付けておくと仕事がしやすくなる「ふるまい」をいくつかピックアップしましょう。
■オヤジ上司は単純。その単純さを上手く使おう
男女限らず、リーダーシップで最も大切なことは「人の話をよく聞くこと」。つまり、人の話を聞くことができる人は信頼されるということです。だから、まずは相手の話を聞いて、その上で自分の言いたいことを話す。その順序を守るだけで「控え目」だと受けとめてもらえます。
彼らは「態度」「口答え」に対して腹を立てるきらいがあり、反論されるとプライドを傷つけられたと解釈してしまうことがあります。だから、まずは話を一通り聞いて、その上で必要であれば言うべきことを言うのです。また、「前にも言いました」「仕方がないです」など、上司を追い詰めないことが大切。感情をこじらせると誰も得しない状態になりかねません。
■とても得する? 「教えられ上手」
教え上手な人には誰もが憧れるものですが、人から好かれるなら「教えられ上手」になることも大事です。
「男らしさ」が求められる世界で生きてきた男性上司にとって、頼られることは嬉しいこと。格好つけですから、特に女性から頼られればより一層力を入れて教えてくれます。そして、どんどん頼って気に入れられれば、自分が立てた企画ややりたい仕事を任せてくれたり、困ったときに助けてくれたりする可能性が高まります。
もちろん、訊く(尋ねる)タイミングを計ること、丁寧にお願いして素直に話を聞く「訊く姿勢」をちゃんとすること、そして感謝の気持ちを表すことは、男女問わず大切。その上で、どんどん訊いていけば、男性上司は得意げに説明してくれるはずです。
海外での勤務経験も豊富な古川氏の目には、営業職においても「同じ条件下では女性の営業のほうが男性より上手」であり、日本の女性の管理職の少なさは問題であると見えているようです。
もちろん、40〜50代の男性上司の中には、色眼鏡を使わず思慮深い対応ができる優秀な人もいます。ただ、その一方で頭の中は昭和のままの「オヤジ上司」が居座っている組織があるのも事実です。
そうした上司たちが引退するまで待っているのは時間のムダ。会社も社会も大きな損失です。その状態から抜け出すためにも、古川氏の指摘する「オヤジ上司」を上手く利用する技術が必要なのかもしれません。
(新刊JP編集部)
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その一つの手段としてあげられるのが、そんな上司たちの特性を利用して、自分の仕事をしやすくするという方法です。
『女性が職場でかしこくふるまう技術』(扶桑社刊)は三井物産などで管理職歴25年、現在は企業風土改革コンサルタントとして活動する古川裕倫氏による一冊。
タイトルを見て「男性目線の古い価値観で書かれた一冊」と感じるかもしれません。確かにそうした視点も一部見受けられますが、本書の大きなテーマは「男性上司の思考回路を把握し、それを逆手にとって自分が働きやすい環境を作ろう」という著者なりの女性活躍のエールなのです。
ここでは、身に付けておくと仕事がしやすくなる「ふるまい」をいくつかピックアップしましょう。
■オヤジ上司は単純。その単純さを上手く使おう
男女限らず、リーダーシップで最も大切なことは「人の話をよく聞くこと」。つまり、人の話を聞くことができる人は信頼されるということです。だから、まずは相手の話を聞いて、その上で自分の言いたいことを話す。その順序を守るだけで「控え目」だと受けとめてもらえます。
彼らは「態度」「口答え」に対して腹を立てるきらいがあり、反論されるとプライドを傷つけられたと解釈してしまうことがあります。だから、まずは話を一通り聞いて、その上で必要であれば言うべきことを言うのです。また、「前にも言いました」「仕方がないです」など、上司を追い詰めないことが大切。感情をこじらせると誰も得しない状態になりかねません。
■とても得する? 「教えられ上手」
教え上手な人には誰もが憧れるものですが、人から好かれるなら「教えられ上手」になることも大事です。
「男らしさ」が求められる世界で生きてきた男性上司にとって、頼られることは嬉しいこと。格好つけですから、特に女性から頼られればより一層力を入れて教えてくれます。そして、どんどん頼って気に入れられれば、自分が立てた企画ややりたい仕事を任せてくれたり、困ったときに助けてくれたりする可能性が高まります。
もちろん、訊く(尋ねる)タイミングを計ること、丁寧にお願いして素直に話を聞く「訊く姿勢」をちゃんとすること、そして感謝の気持ちを表すことは、男女問わず大切。その上で、どんどん訊いていけば、男性上司は得意げに説明してくれるはずです。
海外での勤務経験も豊富な古川氏の目には、営業職においても「同じ条件下では女性の営業のほうが男性より上手」であり、日本の女性の管理職の少なさは問題であると見えているようです。
もちろん、40〜50代の男性上司の中には、色眼鏡を使わず思慮深い対応ができる優秀な人もいます。ただ、その一方で頭の中は昭和のままの「オヤジ上司」が居座っている組織があるのも事実です。
そうした上司たちが引退するまで待っているのは時間のムダ。会社も社会も大きな損失です。その状態から抜け出すためにも、古川氏の指摘する「オヤジ上司」を上手く利用する技術が必要なのかもしれません。
(新刊JP編集部)
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