不動産投資成功者が「女性は不動産に向いている」と語る理由
「将来のお金」への不安は誰にとっても他人事ではない。
いつまで給料を稼ぎ続けられるかはわからず、定年後年金だけで暮らせる人などごくわずか。できれば早いうちに、給料以外に安定収入を得る道筋をつけておきたいと考えるのは自然だ。
Amazon書籍売れ筋ランキングの不動産投資ジャンルで1位(2019年4月13日〜4月14日)を獲得した『「おふたりさま」の賢いお金のまわし方 DINKSなら低リスク不動産投資で豊かに暮らそう!』(みらいパブリッシング刊)はそんな人に向けて、資産家でなくても始められる不動産投資のノウハウを解説する一冊。「へそくり程度のお金でもはじめられる」と語る花咲さんだが、手持ち資金が少ない中でどんな戦略を立てて投資をしていけばいいのか。
今回は花咲さんにご自身の体験も交えてお話をうかがった。
■「不動産投資は女性に向いている」の真意
――『「おふたりさま」の賢いお金のまわし方 DINKSなら低リスク不動産投資で豊かに暮らそう!』は花咲さんの最初の著書になります。まずは本書をお書きになった動機からお聞かせいただければと思います。
花咲:私はあまり勉強せずに不動産投資を始めてしまったために、色々失敗して遠回りをしながら今のポジションにきました。その経験をシェアすることで、次の世代の方々が不要なつまずきをしないようにという思いからですね。
――どんな失敗をされたのでしょうか?
花咲:一番大きな失敗は「かぼちゃの馬車」のシェアハウス物件のサブリース契約に簡単に乗ってしまったことです。
――「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズによるシェアハウス家賃未払い問題は大きな問題になりました。花咲さんも被害に遭われていたとは。
花咲:もう4年ほど前になりますが、サブリースで管理を丸投げできて、なおかつ利回りが8%というのにつられて「かぼちゃの馬車」の物件を買ったんです。まだ前の家が建っていて、これからつぶして更地にしてから物件を建てるという話だったのですが、立地が良くてつい話に乗ってしまったんですよね。
というのも、当時不動産投資のセミナーに行っていたのですが、そのセミナーで講師をやっていたのが、この物件の仲介会社の社長だったんです。その社長に紹介されて買ったという成り行きです。
初心者のうちはセミナー講師って「先生」なんですよ。不動産仲介業者だろうが不動産管理会社の社員だろうが先生なので「この先生が勧める物件ならいいのかな」みたいな感じで乗ってしまったのは今思うと浅はかだったなと思います。誰がどんな利害関係で動いているかは冷静に見ないといけない、ということはこれから不動産投資を始めようと思っている方には伝えたいですね。
――済んだ話を掘り返すようで気が引けるのですが、その件はその後どうなったのでしょうか。
花咲:そのかぼちゃの馬車の物件を買った後にアパートを一棟買ったのですが、その際は自分で勉強して知識をつけるようにしました。それにつれて、「かぼちゃ」の物件を買ったのは失敗だったんじゃないかと思い始めたんですね。周りの人からも「かぼちゃの馬車の現状のサブリースがいつまで続くかわからないから準備した方がいい」と言われていたので、スマートデイズがつぶれる想定で準備はしていたんです。
具体的にはスマートデイズとスルガ銀行が組んで、物件購入向けの融資を高金利で貸出していました。支払利息を減らす為、早めにスルガ銀行から他の銀行にローンの借り換えをしました。そのお陰で傷は浅く済んだのですが、逆にいうとスルガ銀行に対しては、今は文句を言える立場にはないんです。
――そして実際にスマートデイズが破綻して、物件の管理もストップしてしまった。
花咲:そうです。だから物件を管理してくれる管理会社を探しなおさないといけませんでした。ただ、「かぼちゃの馬車」の物件はサブリースの保証料(サブリース契約で大家に支払われる家賃)が高かったんです。それにみんなつられてしまったところがあったのですが。
だから、他の管理会社に物件管理を頼むとどうしても利回りが低くなってしまう、という。
――この件で得た教訓はどんなことですか?
花咲:人のうまい話に乗らないことと、人任せにせず自分で調べることですね。自分がまさかこういう被害にあうとは思っていませんでしたが、たとえ騙されたりするにしても、少なくとも自分で調べて納得してやったことならそんなに後悔はないと思うんです。
――今回の本は、これから不動産投資を始めるという方に向けて書かれたかと思いますが、中でも女性に向けて書かれているように感じました。
花咲:そうですね。私自身結婚していて子どもがいないので、まずそういう方々に向けて書いたというのがありますし、あとは30代、40代のシングルの女性に向けて書いてもいます。
なぜなら、私は35才まで結婚願望が無くて、ずっと独りで生きていくつもりだったから、独身女性の感覚が分かります。今もお金の運用や管理に関しては、我が家は女性主導型でやっているので、独身時代と同じ感覚です。
私自身も経験があるのですが「このままでいいのかな?」とか「この先どうしよう」という不安はシングルの女性なら誰でもあるはずなんですよ。でも物件を持っていてある程度そこから家賃収入があると精神的に安定するはずです。
――本の中で「不動産投資は子育てに通じる」と書かれていました。この真意をお聞きしたいです。
花咲:子育てってすごく大変だと思いますが、将来的には困った時にサポートしてくれるという希望にもなります。不動産も同じで、管理やメンテナンスは大変だったりもするけれど、いつかは自分を助けてくれるものなんです。
不動産は子どものいない夫婦にとっては子どもの代わり、独身者にとってはパートナーの代わりになってくれる存在だと思っています。
――不動産投資は女性に向いているとも書かれていましたね。この理由についてもお聞きしたいです。
花咲:入居者の方のためにこんなものがあったら便利かな、とかこういう風にしたらもっと住みやすくなるかな、というこまごまとしたことに気づく感性は女性の方が鋭いと思いますし、周りの方を見ていると入居者とのコミュニケーションも女性オーナーの方が楽しんでやっている印象があります。
(後編につづく)
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■「不動産投資は女性に向いている」の真意
――『「おふたりさま」の賢いお金のまわし方 DINKSなら低リスク不動産投資で豊かに暮らそう!』は花咲さんの最初の著書になります。まずは本書をお書きになった動機からお聞かせいただければと思います。
花咲:私はあまり勉強せずに不動産投資を始めてしまったために、色々失敗して遠回りをしながら今のポジションにきました。その経験をシェアすることで、次の世代の方々が不要なつまずきをしないようにという思いからですね。
――どんな失敗をされたのでしょうか?
花咲:一番大きな失敗は「かぼちゃの馬車」のシェアハウス物件のサブリース契約に簡単に乗ってしまったことです。
――「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズによるシェアハウス家賃未払い問題は大きな問題になりました。花咲さんも被害に遭われていたとは。
花咲:もう4年ほど前になりますが、サブリースで管理を丸投げできて、なおかつ利回りが8%というのにつられて「かぼちゃの馬車」の物件を買ったんです。まだ前の家が建っていて、これからつぶして更地にしてから物件を建てるという話だったのですが、立地が良くてつい話に乗ってしまったんですよね。
というのも、当時不動産投資のセミナーに行っていたのですが、そのセミナーで講師をやっていたのが、この物件の仲介会社の社長だったんです。その社長に紹介されて買ったという成り行きです。
初心者のうちはセミナー講師って「先生」なんですよ。不動産仲介業者だろうが不動産管理会社の社員だろうが先生なので「この先生が勧める物件ならいいのかな」みたいな感じで乗ってしまったのは今思うと浅はかだったなと思います。誰がどんな利害関係で動いているかは冷静に見ないといけない、ということはこれから不動産投資を始めようと思っている方には伝えたいですね。
――済んだ話を掘り返すようで気が引けるのですが、その件はその後どうなったのでしょうか。
花咲:そのかぼちゃの馬車の物件を買った後にアパートを一棟買ったのですが、その際は自分で勉強して知識をつけるようにしました。それにつれて、「かぼちゃ」の物件を買ったのは失敗だったんじゃないかと思い始めたんですね。周りの人からも「かぼちゃの馬車の現状のサブリースがいつまで続くかわからないから準備した方がいい」と言われていたので、スマートデイズがつぶれる想定で準備はしていたんです。
具体的にはスマートデイズとスルガ銀行が組んで、物件購入向けの融資を高金利で貸出していました。支払利息を減らす為、早めにスルガ銀行から他の銀行にローンの借り換えをしました。そのお陰で傷は浅く済んだのですが、逆にいうとスルガ銀行に対しては、今は文句を言える立場にはないんです。
――そして実際にスマートデイズが破綻して、物件の管理もストップしてしまった。
花咲:そうです。だから物件を管理してくれる管理会社を探しなおさないといけませんでした。ただ、「かぼちゃの馬車」の物件はサブリースの保証料(サブリース契約で大家に支払われる家賃)が高かったんです。それにみんなつられてしまったところがあったのですが。
だから、他の管理会社に物件管理を頼むとどうしても利回りが低くなってしまう、という。
――この件で得た教訓はどんなことですか?
花咲:人のうまい話に乗らないことと、人任せにせず自分で調べることですね。自分がまさかこういう被害にあうとは思っていませんでしたが、たとえ騙されたりするにしても、少なくとも自分で調べて納得してやったことならそんなに後悔はないと思うんです。
――今回の本は、これから不動産投資を始めるという方に向けて書かれたかと思いますが、中でも女性に向けて書かれているように感じました。
花咲:そうですね。私自身結婚していて子どもがいないので、まずそういう方々に向けて書いたというのがありますし、あとは30代、40代のシングルの女性に向けて書いてもいます。
なぜなら、私は35才まで結婚願望が無くて、ずっと独りで生きていくつもりだったから、独身女性の感覚が分かります。今もお金の運用や管理に関しては、我が家は女性主導型でやっているので、独身時代と同じ感覚です。
私自身も経験があるのですが「このままでいいのかな?」とか「この先どうしよう」という不安はシングルの女性なら誰でもあるはずなんですよ。でも物件を持っていてある程度そこから家賃収入があると精神的に安定するはずです。
――本の中で「不動産投資は子育てに通じる」と書かれていました。この真意をお聞きしたいです。
花咲:子育てってすごく大変だと思いますが、将来的には困った時にサポートしてくれるという希望にもなります。不動産も同じで、管理やメンテナンスは大変だったりもするけれど、いつかは自分を助けてくれるものなんです。
不動産は子どものいない夫婦にとっては子どもの代わり、独身者にとってはパートナーの代わりになってくれる存在だと思っています。
――不動産投資は女性に向いているとも書かれていましたね。この理由についてもお聞きしたいです。
花咲:入居者の方のためにこんなものがあったら便利かな、とかこういう風にしたらもっと住みやすくなるかな、というこまごまとしたことに気づく感性は女性の方が鋭いと思いますし、周りの方を見ていると入居者とのコミュニケーションも女性オーナーの方が楽しんでやっている印象があります。
(後編につづく)
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