「うどん県」の愛称でお馴染みの香川県。うどんへの愛は他の地域の追随を許さない。あまりに熱すぎるため、時に県外の人を驚かせてしまうことがある。

坂本龍一さんとの共演などで知られるタブラ奏者のU-zhaan(ユザーン)さんが、2019年4月2日に投稿したこの写真もその一例と言えるだろう。

県民にとっては当たり前?


おかえりなさい うどん (C)Google

ユザーンさんはツイッターで、「愛が深すぎて、県外の人には意味がよく理解できないレベル」とコメント。確かに県外の人からすると少し驚いてしまう。投稿のリプライ欄には、

「ただいまうどん、みたいな感じですか?香川に着いたらまずは、うどん。食べたくなります」
「こんなこだわりの強いキャッチコピーなんて知らない」

といったコメントが寄せられている。

パンチの強い言葉が並んだ垂れ幕は、高松自動車道の津田の松原サービスエリア下り線の「あなぶき家」にあることがわかった。


津田の松原SA下り線 (C)Google

さらに調べてみると、上り線には「いってらっしゃい うどん」があることも分かった。


津田の松原SA上り線 (C)Google

2019年4月3日、あなぶき家を運営する穴吹エンタープライズの担当者に話を聞いた。「おかえりなさいうどん」「いってらっしゃいうどん」について、なんとコメントするのだろうか。

まず設置されている経緯を聞くと、津田の松原SAの立地が大きく関係しているという。

「高松自動車道の香川県最初(編注:下り線)のサービスエリアですので、下り線は『おかえりなさい』、上り線は最後ですから『いってらっしゃい』にしています」

また、うどんという言葉から「香川県」を思い浮かべる人が多いことから、この看板には「おかえりなさい 香川県」といったようなニュアンスもあるのだという。県外に出ていた地元の方へのメッセージというわけだ。

すでに10年ほど使用されているフレーズで、担当者は「慣れ親しんでいたので意外です」とネット上での反応についてコメント。その上で、

「サービスエリアでもとりあえず(香川に)帰ってきたらうどんを食べる方がいらっしゃる」

とも話していた。つまりは、文字通りの「おかえりなさいうどん」を楽しむ香川人もいるということだ。

うどん消費量2位の埼玉県民の筆者ですら衝撃を受けた「あなぶき家」。これに驚いているうちは、1位の座に手は届かないかもしれない。