混浴女子とめぐる!ニッポン秘湯図鑑第八回 熊本・黒川温泉 いこい旅館 文・写真:蜜月檸檬

こんにちは、混浴温泉に魅せられて全国の秘湯をめぐっている蜜月檸檬です。毎回ひとつの混浴温泉にスポットを当てて魅力をお伝えしている連載の第八回。今回は、名湯が集まる九州の温泉地のひとつ、黒川温泉にある「いこい旅館」をご紹介します。

露天風呂にうたせ湯が落ちる滝の湯

竹林が趣ある混浴露天風呂

九州の熊本県阿蘇郡南小国町にある黒川温泉は、日本の情緒を大切にしたような趣のある旅館が並びます。

今回訪れた「いこい旅館」の温泉は、貸し切り風呂や足湯も合わせて13種類。そのうちの3つが混浴です。

3つの混浴はつながっているのでそのまま移動ができて着替える必要はありません。

和風造りの脱衣所の建物から出ると広い滝の湯の露天風呂が広がります。

竹林に囲まれた陰影ある露天風呂は、昔の時代から時が止まったような空間。日差しが強い日でも竹林で薄暗く、湯けむりの中でぼんやりと提灯の明かりが揺れる露天風呂は、別世界に来たような感覚を味わえます。

竹林に囲まれた露天風呂

滝の湯の奥へ進むと湯船の浅いうたせ湯があります。

露天風呂は全体的に浅めなので体は丸見えになりますが、なぜかあまり恥ずかしくないのはこの趣ある雰囲気のせいかもしれませんね。

障子が絵になる内風呂

露天風呂の横から屋根のある奥へ入ると混浴の内風呂があります。

障子が印象的な混浴内風呂

2人入るといっぱいになりそうな四角い湯船の向こうには「居恋旅庵」と書かれた障子。時代劇や映画に出てきそうなビジュアルです。

居恋旅庵は、「居」心地が良く「恋」しく思っていただけるような旅館でありたいという気持ちが込められているそうです。

混浴なのでちょっとロマンティックなメッセージのようにも感じます。

広い露天風呂と内風呂はつながっているので、居心地の良い場所を選んでゆっくり温泉に入ることができます。

黒川温泉は美しい混浴温泉の宝庫

黒川温泉はどの旅館へ訪れても雰囲気の調和が取れていて、美しさと鄙びた風情のある黒川温泉らしさを感じられるのが魅力です。

黒川温泉の温泉街の中心に建ついこい旅館は、まるで静かな山の中にいるような緑を感じることができます。

緑に囲まれた静かな佇まいの旅館

旅館の建物は昔ながらの懐かしさを残しつつも綺麗に手入れと修繕をされていて、センスのあるおしゃれな雰囲気も漂います。

黒川温泉には、いこい旅館以外にもたくさんの混浴温泉に入ることができます。

旅館と共同浴場を合わせて8湯の混浴温泉があるので1日ではめぐりきれません。

旅館それぞれの混浴温泉の雰囲気を味わいながら、黒川温泉をゆっくり旅して混浴温泉めぐりを楽しむのも良いですね。

筆者:蜜月檸檬(みつげつ・れもん)混浴温泉に魅せられて全国の秘湯をめぐっている混浴女子。ウェブサイト「混浴STYLE」を運営。混浴温泉情報を紹介しています。ライター、混浴温泉モデルも担当。混浴温泉でお会いした方とおしゃべりするのが好き。Instagram(@konyoku_style):Twitter(@konyoku_style)