いまネット上では、熊本市内にある駅の位置関係に注目が集まっている。まずは下の画像をご覧いただきたい。


熊本駅から東に南熊本、南に西熊本...(以下画像はGoogleマップより編集部作成)

地図で確認してみると、熊本駅から南側に西熊本駅、東側に南熊本駅がある。

これだけでも一瞬「ん?」と疑問に思ってしまうが、住所を見てみると、熊本市西区にあるのが熊本駅で、中央区の南熊本駅、そして南区の西熊本駅となにがなんだかわからなくなってきてしまう。さらに、西区には熊本駅を北上すると上熊本駅という駅もあり、非常にややこしい。

ネット上では「熊本市の狂った駅名」として話題に上がり、「言われてみれば確かにそうだなw」「気が狂いそう」との声が上がり「どうやって駅名が決まっているのだろう」と疑問視する声も見られた。

どうしてこのような位置関係になったのか。Jタウンネット編集部は調査を進めた。

「覚え方は特になくてですね...」



まず2019年2月7日、JR九州広報部担当者にそれぞれの駅名が付けられた経緯を問い合わせたところ、

「熊本駅・上熊本駅・南熊本駅については、設立自体がかなり昔となりますので、駅名が付けられた経緯はわかりかねます」

とのこと。しかし、西熊本駅は熊本市による駅名公募で「西熊本」が1位になったことから名づけられ、16年3月に開業したのだという。その頃から今のような状況になったそうだ。

ちなみに、この紛らわしい状況の覚え方などはあるのか聞いてみると、「覚え方は特になくてですね...」と担当者も困惑している様子だった。

次に、それぞれの駅がある熊本市の地域政策課に問い合わせてみた。

「西熊本駅(編注・所在は南区)の公募が行われた頃には、住民の方もまだ区(のイメージ)に馴染んでいなかったのかもしれません」

と担当者。確認したところ、熊本市では政令指定都市への移行に伴い、12年4月1日から「北区」「西区」「中央区」「東区」「南区」の5つの行政区を住所に記載するようになったそうだ。駅名と住所が紛らわしいことになった背景は、こういった要因があるのではと分析した。

「住んでいるとあまり不自然な感じはしなかったんですけど、そう言われてみればそうですね...」

と改めて紛らわしい状況に驚いているようだった。