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大相撲の横綱審議委員による横綱白鵬(33)=宮城野=、鶴竜(33)=井筒=への発言が波紋を呼んでいる。大相撲の横綱審議委員会(横審)は2019年1月28日、東京・両国国技館で定例会合を開いた。スポーツ紙などの報道によると、出席した一部横審委員から白鵬の途中休場に対して「物言い」がついたという。鶴竜にいたっては「話題にもならなかった」と一蹴。モンゴル出身の2横綱に対する発言にネット上では批判の声が殺到している。

元横綱稀勢の里の引退に始まり、右足首の故障で鶴竜が6日目から休場。一人横綱として土俵に上がり続けた白鵬は初日からの10連勝後、11日目から3連敗を喫して14日目から休場した。右膝血腫、左足の関節炎による途中休場だったが、これに対して一部委員から「ケガって本当にどうなの」との疑問の声とともに、「負け込んで休むのは何か違う」と厳しい意見があったという。

「モンゴル勢横綱好きじゃないけど、それでもこの扱いはひどい」

白鵬鶴竜ともに医師の診断の元、日本相撲協会に診断書を提出し正式な手続きを踏んでの休場。にもかかわらず休場を疑問視するような発言に、ネットのファンの声は厳しい意見が相次いだ。

「まず、白鵬に直接怪我の状況等を聞いてから苦言を出すものだと思うけどね。」
「ケガをした人の言い分を聞かないで、偏見でいろいろ言うのは、どうかな?と思いますね。」
「休んだ事に対して文句を付けてますが、力士が怪我をしても休むなって事なんですかね」
「日馬富士の件があって、モンゴル勢横綱好きじゃないけど、それでもこの扱いはひどい」

和製横綱の稀勢の里が史上ワーストの8場所連続で休場した際には、稀勢の里をかばうように横審から厳しい意見はほとんど見られなかった。昨年の九州場所で初日から4連敗を喫した稀勢の里に対して横審は場所後に「激励」を決議。稀勢の里を「寛大」に見守ってきた横審が、ようやくその重い腰をあげた。

高須院長「稀勢ノ里くらいの温情をお願いいたします」

これら横審の発言を巡り大相撲に理解が深い、美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長(74)が1月29日 にツイッターで言及。横審の北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)の「大けがをしたように外から見えない」との発言に対して、「白鵬の前回の休場は度重なる膝蓋腱損傷による化骨化か繰り返した剥離骨折によるもののように推測しました。軽くないです」とした上で、「関節や靭帯損傷や骨折は安静が必要です。安静による筋肉の衰えは短期間では回復しません。白鵬の下肢の筋力の衰えはこれだと推測します。筋力は執拗なリハビリで必ず回復します。稀勢ノ里くらいの温情をお願いいたします」と理解を求めた。

また、ネット上でも横審の稀勢の里白鵬鶴竜への対応の違いに疑問を投げかける声が。

「これで苦言では稀勢の里どうだったんだよ?公平な意見ではない!」
稀勢の里の一件で、あまりの違いに、もっと公平にやれよ!と感じた」
「これが稀勢の里だったなら、何も文句の一言も言いもしない癖に」
「確かに白鵬の休場には疑問符がつきますが、それを言ったらあれだけ稀勢の里を甘やかすだけ甘やかしたことに対してなんと思ってるのでしょう?」

モンゴル出身の2横綱に対して配慮を欠く発言を繰り返した横審。稀勢の里の引退で、角界の屋台骨を支える2横綱への敬意はどこに...。