テニミュで共演した3人が、『銀河英雄伝説』シリーズで再び同じ舞台へ
濃密な関係性の芝居をできるのが楽しみ
─3人はミュージカル『テニスの王子様』でも共演している仲。まずはお互いの人柄を教えていただけますか?
加藤「聖一朗は自由奔放で無邪気で、思ったことは口に出す(笑)。かわいいしふわふわしてる感じもあるけど、まじめなので、今回演じる主人公ラインハルト役もちゃんとやってくれると期待しています」
小早川「そうだね。芝居では努力を惜しまず、1回1回の舞台で成長していく姿が目に見えてわかるのがすごいと思う。出会ってから1年くらいですけど、すごくしっかりしたなという印象ですね」
永田「ありがとうございます! 将さんは元気いっぱいで天然で、しゃべりだしたらもう止まらない人です(笑)」
小早川「うん、そのとおりだ(笑)」
加藤「それで終わり? 早いな(笑)」
永田「そういう人なんですけど、根は熱くて芝居のこともしっかり考えている」
加藤「ありがとうございます。でもちょっと恥ずかしくなってきた(笑)」
永田「アハハハハ!」
加藤「俊輔はプロ意識がすごく高くて、仕事に対して熱い」
永田「うん、めっちゃストイック」
小早川「フフフ」
加藤「外見はクールな王子なんですけど、中身はホット。人間的にもすごく魅力ある人やと思う。久々に共演できるのがホントに楽しみです」
永田「そうですね。『テニミュ』のときよりも濃い関係性での芝居になると思うから、それがすごく楽しみですよね」
小早川「作品の中で軸になる3人だと思うんで濃密な時間になっていくと思うし、そこは新しいことだから、一緒にやっていくのが楽しみです」
─原作小説やアニメのファンも多い作品ですが、物語の魅力はどんなところ?
永田「舞台は銀河で壮大なSFなんですけど、描いていることは人との関わりとか、社会の移り変わりの中で人がどう感じて生きてきたかとか人間ドラマなので、原作を知らなくても見てて面白いんじゃないかなと思いますね」
─今作で演じる役柄について、それぞれ魅力とご自分との共通点があれば教えてください。
永田「ラインハルトは銀河帝国軍の大将です。カリスマ性もあってすごく誇り高い男なんですけど、20代前半の年相応な若さゆえの危なっかしさとか熱さも持っている。自分にも世間知らずなところがあったりするので、そこは共通しているなと思います」
加藤「キルヒアイスは銀河帝国軍の大佐で、ラインハルトの副官であり子どものころからの親友でもあります。いつも落ち着いていて周りを冷静に見ているイメージの強い人物ですけど、僕はすごく熱い男だなと思っていて。ラインハルトへの思いとかを声に出して言うときもあるし、人間味があるんですよね。みなさんには冷静な部分はないと思われてると思うんですけど(笑)、直感で「コイツとはすぐにリンクできるな」って思いました」
小早川「ハハハ。僕が演じるヤン・ウェンリーは敵方の自由惑星同盟軍の准将です。穏やかで自分から積極的に仕掛けていくわけではないけど、人が集まってくるのが彼の魅力。また、苦しい状況でも自分や周りの現状とか事情を見極めて、今できるいちばんベストな選択肢をチョイスできる冷静さも魅力だと思います」
─ご自身と共通する部分は?
小早川「こうしたいって目標があって、そこに向かって現状を見て理論的に進んでいくところは似ていると思います。それと慎重な人間関係の築き方も似ているかもしれない」
永田「俊くんは内に秘めている闘志とか、ヤンとすごく似てる部分が多いなって思う」
小早川「親友役のラインハルトとキルヒアイスは、ふたりの関係性に合っているよね。何でも気兼ねなく話し合える間柄なのは、見てても感じられるし。聖一朗にとって、すごく背中を預けやすい仲間が近くにいるのは、いいんじゃないかなって思う」
加藤「サポートできるように頑張っていきます!」
永田「お願いします!」
─では最後に女子向けの見どころをお願いします!
加藤「ホントにいい人すぎてめちゃめちゃ優しいキルヒアイスの虜になってほしいです(笑)」
永田・小早川「アハハハハハ」
加藤「自分がもし女性で結婚するんやったら、絶対にキルヒアイスがいいなと思って。なぜなら絶対、大切にしてくれる。ラインハルトをめっちゃ大切にしているキルヒアイスの姿を見てください」
永田「見どころだね(笑)。ラインハルトはギャップかな。公の場での堂々とした態度とキルヒアイスとふたりでいるときのちょっとおどけた表情とか、そういう変化もうまく見せたいなって思ってます」
小早川「ギャップという意味ではヤンもそうですね。“不敗の魔術師”と言われるカリスマ的な軍人ですが、親しい仲間の前では天然な部分を見せたりもするので。キャラクター描写と関係性がしっかりしているところも、この作品の魅力のひとつだと思うので、楽しんで見てほしいです」
<作品情報>
『銀河英雄伝説 Die Neue These』
原作は累計発行部数1500万部超えの田中芳樹の同名SF小説。物語は数千年後の未来、宇宙空間に進出した人類は、2国に分かれて150年もの間対立。銀河帝国のラインハルト(永田聖一朗)と自由惑星同盟のヤン・ウェンリー(小早川俊輔)、ふたりの天才の登場により歴史は大きく動き、両国は何度となく激突する。宇宙を舞台にした壮大な戦いを描く人間ドラマ。10月25日〜28日@Zeppダイバーシティ東京
【公式HP】http://www.gineiden.jp/
<PROFILE>
かとう・しょう◎1992年9月21日、兵庫県出身。2012年、ミュージカル『甲子園だけが高校野球ではない』で俳優デビュー。主な出演作品は、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン、舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰、舞台『真夏の夜の夢』など。
ながた・せいいちろう◎1998年7月9日、静岡県出身。2016年、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンで本格的に俳優デビュー。主な出演作品は『「野球」〜飛行機雲のホームラン〜』、『モブサイコ100』〜裏対裏〜など。今後は、舞台『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』(東京:12月28日〜31日/大阪:2019年1月19日)に出演。
こばやかわ・しゅんすけ◎1993年10月12日、大阪府出身。2013年、舞台『飛龍伝』で俳優デビュー。主な出演作品は、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン、『プリンス・オブ・ストライド』など。今後は、舞台『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』に出演。『猫のひたいほどワイド』(テレビ神奈川)月曜レギュラー出演中。
<取材・文/井ノ口裕子>