氷菓「サクレ」を販売するフタバ食品は8月6日、猛暑による品薄を理由に、同シリーズの販売を一時休止すると発表した。対象はレモン、オレンジ、白桃、あずき、マンゴーの各種で、8月下旬の再開を予定している。

ネットでは「ガリガリ君は大丈夫か」などと、他のアイスの販売休止に気を揉む人も多い。実際、メーカー各社は今年のアイスの売れ行きを好調だと話す。

ガリガリ君「増産は難しい。従業員の休日をどう確保したらいいか、という状況」


赤城乳業の担当者は、7月時点のガリガリ君の出荷量は、昨年の同時期と比べ15%増だと明かす。夏場は毎年、工場をフル稼働しているため、

「これ以上の増産は難しい。従業員の休日をどう確保したらいいか、という状況」

で生産しているそうだ。今後の販売見通しについては、「販売休止がないよう頑張ってはいる」というが、「天候がどうなるかわからないのでなんとも言えない」という回答だった。

サクレと同様の氷菓子で、レモン、オレンジ、グレープの3種類がある「シャビィ」も売れている。小売店からは、「サクレが販売休止になったからうちにも入れてくれ」という問い合わせも来るそうだが、「製造する工場も、卸す店も決められているので難しい」のが現状だと話していた。

スイカバーを販売するロッテの広報担当者も、

「気温が高い日が続いていることもあり、スイカバー、ロッテアイス全体も、出荷量は前年比で15%増です。また、例年、夏場の需要に備えて、備蓄を行い、フルで生産体制をとっています」

と回答している。好調ぶりが伺える。

気象庁が8月2日に発表した1か月予報によると、東北と北海道を除く地域で、70%以上の確率で、平均気温が高くなる可能性があるという。関東甲信越地方は、少なくとも8月2週目までは例年より暑い日が続く見込みだ。適宜涼を取りながら、残りの夏を乗り切りたい。