近い将来絶滅の恐れがあるとされる「絶滅危惧種」に指定されているジャイアントパンダが、中国南西部の四川省で生息地を広げていることが分かった。新華社通信が同日付の電子版で報じた。それによると、地元の甘孜チベット族自治県の広報担当者は、ジャイアントパンダが2週間ほど前に大渡河（だいとが）の西岸で目撃されたと述べている。

　　これまで1990年代初期に大渡河の東岸で数回目撃されたことはあるが、西岸で目撃されたのはこれが初めて。同担当者は、明らかにパンダの生息地が広がっているとしている。その後、大渡河の西側でパンダの毛と糞（ふん）が発見され、パンダがとうもろこしの茎を食べていたことが分かっている。また写真の撮影にも成功した。野生のパンダは現在、四川省、陝西省、甘粛省の山岳地帯に約1600頭が生息しているのみ。世界の動物園に161頭が飼育されている。【了】