Jタウンネットでは、シンガーソングライターで「古墳にコーフン協会」会長のまりこふんさんに、古墳との出会い、そして協会についての話を伺った。(※前編:古墳にコーフン協会会長「まりこふん」さんに、その古墳愛を語ってもらった)

今回は、その後編として、まりこふんさんがゴールデンウィークにおすすめする、東京から行ける2つの古墳群を紹介する。


まりこふんさん

埼玉と群馬にある2つの古墳群

1つは、まりこふんさんが古墳に目覚めた地である「埼玉(さきたま)古墳群」(埼玉県行田市)だ。ゴールデンウィーク中の5月4日には、古事記に記された「ニニギノミコト」と「コノハナサクヤヒメ」の間の出来事にちなんだ「火祭り」が行われることもあり、古代の雰囲気を味わうことが出来るという。

9基の古墳が集まっていること、まが玉作りやはにわ作りを楽しめるなど、施設も充実している。

また、映画「のぼうの城」で石田三成が陣を構えた場所もここだ。そのため、映画ファンや歴史ファンでも楽しめる。


埼玉古墳群(Saigen Jiroさん撮影。Wikimedia Commonsより)

もう1つが、保渡田古墳群(群馬県高崎市)だ。こちらは古墳が作られた当時の姿が再現されていて、古墳上には6000ものはにわが並べられ、頂上から中に入ると本物の石棺が展示されている。古墳ツアーで訪れた際も、石造りの重厚な姿には「おお!」と声が挙がる人気の場所だという。


保渡田古墳群(Mocchyさん撮影。Wikimedia Commonsより)

ちなみに、古墳を観光するなら秋と冬が最も適しているという。草木が枯れることで本来の形が分かりやすくなり、虫が少なくなるので山中の野良古墳へも行きやすくなるとのことだ。

「古墳との出会いは一期一会」

まりこふんさんは、古墳との出会いを「一期一会」だと語る。その背景には、2016年の熊本地震があった。

熊本県内には、全国でも約700基しかない、カラフルな壁画や線刻などが施された装飾古墳のうち約200基が存在する。1500年間残ってきたこれらの古墳だが、先の地震の被害は免れず、中には倒壊してしまったものもあるという。

「以前は入れたところが、突然入れなくなったこともあります。古墳って一期一会なんです」