「バイプレイヤーズ」4話。不思議ちゃん・田口トモロヲが寺島進の股間をわしづかみ

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中国のネット配信動画チャンネルが制作するリメイク版『七人の侍』のクランクインに向け、絆を深めるために、遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研という、名バイプレイヤーたちが本人役としてシェアハウスで共同生活を送る。

……という設定のドラマ『バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら』(テレビ東京・金曜24:12〜)。

今回は田口トモロヲ×寺島進回。

短気な江戸っ子感あふれる寺島に対して、初回から「宇宙人」「理解不能」などと言われ続けてきた、不思議ちゃんな田口。

この、いかにも食い合わせの悪そうなふたりが険悪なムードとなってしまう。


仕事が減るんじゃないかと心配になる不思議ちゃんっぷり


『孤独戦士サムライ嬢』という特撮アクションの現場で共演することとなったふたり。

寺島の役は、主人公・サムライ嬢(清水富美加)の師匠・北北斎。そして田口は敵の親玉・ドクターゲルゲ。

しかし、演じる役になりきった田口が、細かい設定にまでこだわりまくるせいで撮影が遅れ、現場はビミョーな雰囲気に。

一方、寺島は10年前に撮っていた映画『バイプレイヤーズ』でも、田口が演じるキャラクターになりきり、飛び降りなくてもいい場所から飛び降りて大けがしたことを思い出していた。

とにかく今回は、田口トモロヲの「こんなヤツいねえだろ!」という不思議ちゃん&めんどくささが炸裂しまくり。

公式サイトの「キャスト」コーナーの紹介文からして、

一言で言えばエキセントリック。口数は少なく、他人には理解できない行動をよくとる。
どんな性格なのか、誰も把握できていない。フィギュアが好き。

と、他の人たちがわりと素の本人に近い設定となっているのに対して、かなりディフォルメされたキャラクター設定をされていた田口だが、ここまで不思議ちゃんだったとは……。

斬られて死ぬべき場所でも、

「ここを斬られても、ドクターゲルゲの肩は改造された超合金なんで」
「全ての遺伝子を受け継いで全身改造してるんですよね? 居間ぐらいの一撃で落ちる?」
「えっ! 心臓あるんですか!? すべてゲルゲモーターで動いているつもりだったんですけど……」

などと、設定に沿わない形ではやられようとしない。敵と戦うべき場面でも、

「北北斎を斬る必然性がゲルゲ内に見つからなくて」

と、自分の中で納得できるまで戦えない。

かと思えば寺島から「お前、オレを殺すんだからよー、本気でドーンとやれよコノヤロー」と言われたら、ホントにケガをさせるまでぶん殴る。……こんな役者、仕事来なくなるよ!

握手を求める寺島に、ともだちんこで応える!


そんな感じなので、当然、寺島との仲も険悪なムードとなってしまう。

しかし、それもこれも田口が本気で役作りに取り組み、入り込んでいるからこそだったのだ。

第1話からずーっと飲んでいた、濃い青汁のような謎の液体は「ゲルゲエキス」。ドクターゲルゲの主食という設定だから、役作りのために撮影中はそれしか飲まないという徹底っぷり。

……この役作り手法が正しいのかどうかはよく分からないけど。

とにかくそんな、つかみ所はないけれど、真剣に役に取り組んでいる田口に寺島も歩み寄り、撮影は進んでいった。

撮影終了後、それまで「トモロヲ」と呼び捨てにしていた寺島が「トモロヲさん」と呼んで握手を求めたのは、なかなかグッとくるシーンだったのだが、そこで「ともだちんこ!」とばかりに股間をわしづかみにする田口トモロヲはクレイジーすぎる!

ドラマ終了後の「バイプレトーク」で田口自身が、

「この4話に描かれている人(田口トモロヲ)はめんどくさい!」
「芝居ってキャッチボールだから、相手があってのものだから、自分の中で(設定を)構築してもねぇ……」

と語っていたけど、ホントその通りだよ!

今夜はおじさん6人が恋ダンス!?


今回の、田口トモロヲの不思議ちゃん感も、もちろんサイコーだったのだが、明らかにキャラを作りすぎているので、せっかく本人役なのに完全なるフィクションとして見てしまうのが若干残念なところ(もちろん、他の回もフィクションなんだけど)。

もっと素の(ように見える)ドキュメンタリー感のある、おじさんたちのイチャイチャが見たいところだ。

今夜放送の第5話では、「ドキドキ大好き! フケメン・パラダイス」(曲名!)なる曲のミュージックビデオにバイプレイヤーズ6人が起用され、学生服を着て恋ダンスっぽいダンスを披露する模様。

これは、おじさん好きは必見! ……ボクは別におじさん好きなわけではないハズなんだけど、この胸の高鳴りは何なんでしょう!?
(イラストと文/北村ヂン)