XFN-ASIAによると、米金融大手モルガン・スタンレーのアナリスト、アンディ・シエ氏は、顧客向けの投資レポートの中で、東アジア、特に中国で来年、デフレ危険性が高まるとの予測結果を明らかにした。同氏は、過去10年間の低インフレの中で、資産コストが低下し、また、投資を刺激した結果、資産価格が非現実的なレベルまで引き上げられたと指摘。この循環が縮小期に入ったとき、過度の借入金と過剰設備により、デフレに陥る国が出てくると予想している。

　　また、同氏は、特にその危険性が大きい国として、中国を挙げ、「中国は周期的なデフレーションに最も弱く、不動産価格が下落する危険に加えて、製造、インフラなどの分野で過剰設備が発生する」とし、国内物価と同様に、輸出物価も低下圧力を受けるとしている。対策としては、各国中銀は流動性を引き締め、経済成長とインフレ率のバランスに焦点を置くことよりも投機を防ぐ政策に転換することが必要と指摘している。　【了】