NASAは7月16日、新型の火星探査車「Mars 2020」を公開しました。Mars 2020は現在火星で稼働中の無人探査車「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(愛称:キュリオシティ)」の後継機として、2020年中旬に打ち上げられ2021年2月に火星に到着する予定です。
 
Mars 2020は火星にて、生命が存在した痕跡を調査する予定です。さらに火星の土壌や岩石を採取して解析し、科学的な分析も行います。またサンプルの一部は本体に保存され、将来のミッションで地球に持ち帰る計画です。さらに現在の火星の地上環境を調査し、将来の有人火星探査に役立てるとのこと。こう聞くと、キュリオシティとだいたい同じような任務をこなすようですね。
 
またMars 2020はキュリオシティと同一のシャーシや車台を採用。ただしトラブルのあったタイヤは新たなものに刷新されます。駆動力は前モデルと同じく、原子力電池でまかなう予定です。
 
本体にはカメラやアーム、それに7つの新たな装置が搭載されています。その内容はサンプルを収集するドリルや生命の痕跡を探るための分析装置、高解像度カメラ、遠距離観測のための分光器、天候/粉塵センサー、地下レーダー、そしてマイクなどです。そう、Mars 2020では火星で録音した音が初めて聞ける予定なんですよ!
 
このようにMars 2020はキュリオシティから多くの設計を参考にすることで、すばやく開発することに成功しました。2030年代(スペースXの計画では2020年代)には有人による火星探査が計画されていますが、それまでにこのMars 2020は人類にとって多くの有益な情報を収集してくれることでしょう!
 
Image Credit: NASA
■Mars 2020 rides Curiosity’s coattails to final assembly and testing
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