働くおなごの大事なおいどは必ずうちが守ってみせます「あさが来た」106話

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朝ドラ「あさが来た」(NHK 月〜土 朝8時〜)2月4日(木)放送。第18週「ようこそ! 銀行へ」第106話より。原案:古川智映子 脚本:大森美香 演出:佐々木善春


106話はこんな話


美和(野々すみ花)のお店でおなごが働いているのを見て、あさ(波瑠)も女子行員を雇おうと思い立ったが、男性陣は一斉に反対する。

新次郎さまさま


「働くおなごの大事なおいどは必ずうちが守ってみせます。」

106話は、この台詞に尽きる。
「働くおなごの大事なおいど」。波瑠が真面目に言うから余計におかしい。

女子行員は前例がないと渋る榮三郎(桐山照史)や平十郎(辻本茂雄)たちを、
あさは熱心に説得し、上記の台詞を言い放った。
きっかけは新次郎。意見を求められて、女子行員が男性においどを触られたりする心配をしたのだ。
榮三郎、平十郎対あさの意見がぶつかりあう中、新次郎が冗談めいたことを言い場をなごませることで、ついには募集が叶うことになる。新次郎さまさまだ。
あさは、意欲的で知性にあふれる女性を徹底的に吟味。
まじめで根性の座っている打たれ強い女子4人を選ぶ。
男たちに、それみたことかと足下をすくわれないように、ひとつも失敗できないと4人の新人女子行員を鼓舞するあさ。
朝ご飯も晩ご飯も家族と共にとれないほど忙しく動き回り、4人の女子行員たちの教育に励む。
こうして女たちが道を切り拓いていって、ゆくゆくは、女性も男性と肩を並べて働けるようになること、さらには、おいどなんて触ったらセクハラで訴えられるようになることを、この時、あさも4人の行員も知る由もなかったのである。てな陳腐な言い回しはわしのプライドが許さんのである。おっと、「ちかえもん」(木曜8時〜NHK/このドラマもすこぶる面白い)になってしまった。

さて、おいどにはじまり、締めは、はつ(宮崎あおい/崎は大が立)が来た。だ。
あさからの手紙で藍之助の行方を知り、許せない気持ちで大阪へやって来るはつ。彼女が言葉少なに険しい顔をしていると、ものすごく思い詰めている感じがしてかなりこわい。どうなる藍之助。
(木俣冬)

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