油をかぶったお客様

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 6月30日午前11時30分頃に発生した、東海道新幹線放火事件の容疑者の名前が発表された。放火したのは焼身自殺した東京都杉並区の男性(71)。放火による煙で一酸化炭素中毒を起こし、巻き添えになって死亡した横浜市の女性(52)とは面識がないものと見られ、女性は三重県の伊勢神宮へお礼参りの参拝に向かう途中だった。
 警察は7月1日、容疑者男性の自宅を家宅捜索する方針。

 容疑者が持参したポリタンクの「油のような」液体をかぶって放火し、女性は煙で中毒を起こし死亡したとみられる。運転士の男性が放火直後から消火活動にあたった後、小田原駅まで運転したが、運転士も放火による煙で体調不良を訴え、小田原駅から救急搬送されている。

●ネットの声「容疑者には怒り、犠牲者には悼み、JRと運転士は賞賛、『油をかぶったお客様』には驚き」
 ネット上ではJRの電光掲示板が容疑者を「油をかぶったお客様」と表現したことに驚く声や、運転士の冷静な対応を賞賛する声、亡くなった女性を悼む声、容疑者男性を憎む声であふれている。偶然、事件があった新幹線に乗り合わせた本紙記者によると、社内の電光掲示板には「頭から油をかぶったお客様がいた影響により、65分から290分程度の遅れがでています」という表示がずっと流れ続けていたという。


(事件発生後の別の車両の様子。「頭から油をかぶったお客様がいた影響」という表示がずっと流れていた)
 

 容疑者男性が焼身自殺した理由は今のところ分かっていない。ネット上では「ギリシャの破綻で経済的損失を被ったのではないか」「なんらかの政治的背景があるのか」など噂が飛び交っているが、憶測の域を出ないものと見られる。

(写真はいずれも事件があった後、東海道新幹線の別車両に乗り合わせた本紙記者が撮影した電光掲示板)

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(執筆者: 松平 俊介) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか