希、ファーストキスを奪われる「まれ」42話
まず、この回、もっとも注目したのは、能登のシーンで元治（田中泯）がもっていたお酒「海鳴」（創作商品）が、「あまちゃん」第３４話（２０１３年５月９日放送）に出てきたのと同じ名前だったこと。５月は「海鳴」が美味しいシーズンなんでしょうか。
さて、希（土屋太鳳）は、池畑大悟（小日向文世）の店・マ・シェリ・シュシュで１ヶ月間、研修できることになりましたが、最初はフロアー係でケーキを作らせてもらえません。
ブラウス、短めのスカート、帽子のフロアー係の制服を着用したトランジスタグラマー希に萌えた視聴者も多かったことと思います。
その姿を見た希自身は、恥ずかしそうに胸をおさえ、その女の目覚め的描写が、この回の終わりで、ファーストキス体験を暗示するかのよう。
エンディングの土屋太鳳の写真も、前髪を分けてちょっと大人っぽくなりました。都会に出た希はこれから大人の女になっていくのですね・・・。
希と圭太はこうして離れていくのでしょうかね、切ないー。
マキ（中川翔子）の台詞「いるんだよ どうしてもふるさとから出られない人間って」のように、故郷に残る圭太は、東京で勝負していく希とは結ばれない運命？ つまり圭太は「花子とアン」でいうところの朝市（窪田正孝）的な存在？ ドラマにはこういった残った者は残った者同士、出て行く者はその先で出会った人と、という別れの構造がよくありますね。
皮肉なのは、希にキスした池畑大輔役・柳楽優弥と山崎賢人は同じ事務所所属なのでした（常盤貴子も）。
【今日の、勝手に名台詞】
「私はああいうタイプがいちばん嫌いなのよ 修業させてください お給料はいりません ちょっぴりドジだけど１００倍努力します 寝ないでがんばります うざいのよ うざすぎるのよ そうやって根性論を振りかざす子に私がどれだけ煮え湯を飲まされてきたかわかる？」（矢野陶子〈柊子〉）
池畑の店のナンバー２パティシエ陶子がいったい過去にどんな煮え湯を飲まされてきたか気になってなりません。
「まれ」。根拠なき自信だけでなく、ビジョンなき根性論も容赦なく否定していきます。いいぞ！
【今日の、小姑ツッコミ】
フロアー係になった希は、長い商品名が覚えられず動揺していますが、ケーキ大好きなんだから、名前と商品なんてすぐ覚えてしまいそうなものですけれどね。
（木俣冬）
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