【ファンキー通信】「1000曲ケータイ」が今秋にも登場!
 携帯電話で音楽を聴く時代が、本格的に到来してきそうな予感だ。というのも、東芝が開発した「0.85型ハードディスクドライブ」が、今秋にも発売されるモデルから搭載される見通しなのだ。

 「まだどのキャリアになるかはわからない」(東芝・広報部)らしいが、実装されれば、現行のポータブルデジタルオーディオと競合するのは間違いない。

 ポイントはふたつある。ひとつは容量だ。「0.85型ハードディスクドライブ」の容量は4GB(ギガバイト)。実に、いまの携帯電話が内蔵している半導体メモリーの約100倍もの大きさである。そしてそれは、最大1000曲の楽曲が保存できる「iPod mini」と同程度なのだ(「iPod mini」の容量は4GB または 6GB)。これほどの容量があれば、写真を大量に保存したり、高画質動画を保存することも可能だ。

 ふたつめのポイントはサイズだ。「0.85型ハードディスクドライブ」はなんと、ワンコイン大なのである。現在主流の小型ハードディスクドライブは「1.8型」で、そのディスク径は約4.8cm。パソコンやポータブルデジタルオーディオに搭載することはできても、携帯電話には厳しいサイズだ。

 その点、「0.85型」のディスク径は約2.2cm。携帯電話に搭載することも充分に可能。しかもディスクを2枚搭載して8ギガバイト機にすることもでき、将来は高密度化してディスク1枚で8ギガまで容量を高められるという。ちなみにこの「0.85型」は、ギネス社によって「世界最小のハードディスクドライブ」として認定され、本年度版の「ギネス世界記録」に掲載されているそうだ。

 ポータブルデジタルオーディオに迫る進化を遂げそうな携帯電話。しかも、ケータイには通信機能を用いた、スタンドアローンでの音楽ダウンロードサービスという“飛び道具”もある。競合の行く末はどうなるのだろうか、将来が楽しみだ。(文/verb)