中国メディアの環球時報は19日、第2回「孔子平和賞」の候補者にロシアのプーチン首相を含む多くの政治家たちが選出され、国際的なメディアの注目を集めていると報じた。

 プーチン首相のほかにも、チベット仏教の指導者パンチェン・ラマ11世、ドイツのメルケル首相、南アフリカのズマ大統領、中国の農学者、袁隆平氏などが候補者に入っている。「孔子平和賞」の唱道者である劉志勤氏は環球時報に対して、「孔子平和賞は中国の平和に対する理解と見解を独自に宣伝するためのものであり、今回の候補者は世界もしくは地域の平和に真に貢献した人たちだ」と述べた。

 孔子平和賞は中国の民間団体が2010年に設立したもので、第1回は台湾の中国国民党名誉主席の連戦氏が受賞した。設立当時、各国のメディアは「中国の民主化活動家、劉暁波氏のノーベル平和賞受賞に対抗して設立された」と報じたことについて、孔子平和賞の実行委員長、劉浩峰氏は「この賞はノーベル平和賞に対抗するために設立されたのではなく、人類共通の価値観を反映したものだ。ノーベル平和賞は限定されたものであり、東側の利益を無視している」と説明した。

 孔子平和賞は中国文化部管轄下にある中国郷土芸術協会が管理しており、中国各界20名の専門家が審査団を構成している。授賞式はノーベル平和賞授賞式の前日にあたる12月9日に行なわれ、受賞者には賞金10万元(約120万円)が贈られる。

 劉志勤氏は、「今回の候補者であるプーチン氏やパンチェン・ラマ氏に対して、西側メディアはあまり評価していないようだが、彼らは地域の平和に重要な役割を果たした人たちだ」と紹介し、今後インターネットで広く意見を求め、意見をもとに候補者を絞り、最終的には20名の専門家によって受賞者を選び出す予定だと述べた。(編集担当:及川源十郎)