生き残った浪士たちの人生が交錯する骨太な時代劇/[c] 2010「最後の忠臣蔵」製作委員会

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日本人ならば、知らない人はほぼいないであろう歴史的事件を題材にした演目“忠臣蔵”。そして忠臣蔵といえば、すぐに浮かんでくるのが宿敵・吉良上野介を討ち取った、大石内蔵助ら47人の赤穂浪士だろう。

【写真】劇中では有名な吉良邸討ち入りのシーンも描かれる

討ち入りを果たした後に切腹を遂げたとして伝えられている彼らだが、実はその中にふたりの生き残りがいたことはご存知だろうか? 討ち入り前に姿を消した瀬尾孫左衛門と、討ち入り後に消息不明となった寺坂吉右衛門。そんなふたりを主人公にした池宮彰一郎の小説を、役所広司と佐藤浩市の共演で映画化した『最後の忠臣蔵』が12月18日(土)より公開される。

史実では、姿を消した真相が明らかにされていない彼ら。だが劇中では、孫左衛門は“大石内蔵助の隠し子・可音を守り育てる”という使命を、吉右衛門は“討ち入りの真実を後世に伝え、浪士の遺族を援助する”という使命を果たすために生き延びたという設定になっている。特に吉右衛門は、他の浪士が切腹して果てた後も罰せられることなく、諸国を転々としていたとのことで、ひょっとしたら劇中で描かれたとおり、使命を果たすための旅を続けていたのかもしれない。

お互いの事情を知らずに生きていたふたりが、討ち入りから16年後の京都で思わぬ再会をしたことから物語が展開していく本作。大胆でありながらも納得できる解釈に基づいたストーリーや、役所広司、佐藤浩市らをはじめとする出演陣の妙演、そしてロケ地となった京都の美しい風景の数々も見応え十分だ。12月といえば忠臣蔵のシーズンでもあるだけに、本作を通してその秘話に近づいてみたい。【トライワークス】

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