ミランのマーケットがFWロナウジーニョを中心に動いていることはもはや明確だ。徐々に同選手を売却するアイディアは具体的なものとなってきている。クラブにとっては、チームの戦力的な側面よりも、金銭的な要素が重要なのだ。同選手のサラリーに加え、売却した際の利益が鍵を握っているのである。

ブラジル『グローボエスポルチ』によると、ロナウジーニョはすでにフラメンゴ移籍にイエスと答えたようだ。バカンスでリオ・デ・ジャネイロにいる同選手は、兄でもある代理人のロベルト・アシス氏とともに、フラメンゴのパトリシア・アモリム会長と会談している。これが決め手となったようだ。口頭で合意に至った様子で、ミランと2011年までの契約を結んでいるロナウジーニョは、年俸の減額も受け入れたという。

いずれにしても、最も難しい問題を解決する必要がある。ミランを納得させるという問題だ。『グローボエスポルト』によれば、フラメンゴ首脳陣は、ミランとロナウジーニョの契約に、有利なオファーが届けば2011年1月に選手が自由になれるという条項が含まれていることを知っているという。アモリム会長は、たとえすぐにではなくとも、ロナウジーニョが来年1月にはフラメンゴに加わる大きな可能性があると考えているようだ。

ロナウジーニョの方も、状況が変わっていることを理解している。もはや彼はミランのプロジェクトの中心ではない。移籍先として有力なのは、ロサンゼルス・ギャラクシーやフラメンゴ。いずれにしても、ロナウジーニョ側は現時点でミランに無理を強いることのないように気をつけている。近いうちに移籍金ゼロで自由になれるからだ。ただ、ロナウジーニョは移籍する用意があることをほのめかしており、近日中にもミランに移籍を申し出るとも言われる。

ミランにとって問題なのは、ロナウジーニョを気に入っているベルルスコーニ・オーナーの説得だ。だが、ガッリアーニ副会長は金銭面や新たなプロジェクトを進めることのメリットを使うだろう。また、ロナウジーニョ売却にマッシミリアーノ・アッレグリ監督が苛立つこともないはずだ。同監督はロナウジーニョ抜きでチームをつくることに何の問題も抱えていない。

ミランがロナウジーニョの代わりにどの選手を獲得するかは、同選手の売却先がどこになるか、つまりどれだけの収入があるかによって変わってくる。ミランが気に入っているビッグネームは、以前から言われているのと同じ選手たち。(コストがかかり過ぎるが)バルセロナFWズラタン・イブラヒモビッチ、(完全には納得していないが)セビージャFWルイス・ファビアーノといったあたりだ。