阪神タイガースを退団し、昨年12月にレッドソックスと契約したスコット・アッチソン投手の開幕ベンチ入りが決まった(4月1日付ボストン・グローブ)。

 2004年にメジャーデビューし、マリナーズとジャイアンツでの3シーズンで53試合にリリーフ登板したアッチソンは、2008年に阪神タイガースへ移籍して大活躍したが、2009年のオフに球団からの残留要請を断って、レッドソックスと契約した。メジャー復帰を希望した理由は2歳になる娘の難病治療だった。

 木曜日に開幕ベンチ入りを知らされたアッチソンは「開幕からベンチ入りするのは初めてなので、とてもうれしい」と笑顔で述べた。レッドソックスの本拠地フェンウェイパークで投げるのは1996年の大学リーグ以来で「楽しみにしている」という。

 カットボールとスライダーに定評があり、左打者に強い。成績次第でいつ登録枠から外されるとも知れないのがリリーフ投手の宿命だが、本人は「いわれたことをしっかりとこなしたい。大きなチャンスをもらった」と意欲的だ。

 レッドソックスは2007年にアッチソンと契約したが、日本行きを認めて手放したという経緯があり、球団の国際スカウトがその後もアッチソンの観察を続けていた。

 テリー・フランコーナ監督は「アッチソンは日本で投球の幅が広がったようだ。3種類の球で緩急をつけ、ストライクを取りにいく攻めの投球がいい」と評価し、当初はトリプルAからのスタートを考えていたが、キャンプでの調子があまりにもよかったので、開幕から使うことにしたと述べた。