関西電力は四条畷(しじょうなわて)市で、IoTを活用した、登下校時の子どもの見守りサービスの社会実験を行うことになり、9日、同市との間で協定を締結した。

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 この社会実験は、ottaの持つIoT技術を活用するもので、「かんでん見守り隊OTTADE」の名称で行われる。OTTADEは、電波受発信器のビーコンを搭載したホイッスル型の専用端末を児童が携帯し、専用端末の位置情報履歴を、家族や保護者がスマートフォンなどで確認できるサービスである。

 同サービスは、ビーコンの電波の検知端末である基地局を、住宅や店舗、公共施設等のコンセントに設置することで、速やかにサービス基盤を構築できることが特徴である。専用のアプリケーションをダウンロードしたスマートフォンや通信機能を持つ車載端末等も、検知端末として利用できる。

 2018年4月から、四条畷市の全小学校7校で、参加申し込みの受付を開始し、5月からサービスの有効性を確認するための社会実験を始める。四条畷市における社会実験は、関西電力がOTTADEを用いた初めてのプロジェクトとなる。

 四条畷市では、登下校中の児童の安全確保を図るため、これまで通学路を中心として市内に防犯カメラの整備を進めてきた。今回、安全確保のいっそうの向上を目指し、公民連携の観点から、民間の見守りアプリの導入を行うことになった。

 関西電力は、暮らしに不可欠な電気の提供を通じ、地域や社会に密着した企業としての事業展開を行っており、今回、地域に貢献する公益の観点から、社会実験に取り組むことになった。

 ottaは、福岡市に拠点を置くベンチャー企業で、スマート見守りサービスの開発・運営を主に行っている。今回のサービスの基礎となる、近距離無線通信端末を使用した位置情報通知システムでは、ビジネスモデルの特許を保有している。