人に騙されたり、利用されたり、虐げられたり。生まれ持った性格の純粋さゆえに報われない道を歩む人がいる。「騙される方が悪い。人は疑ってかかれ」というのは世渡りにおける真実だが、どんな目にあっても死ぬまでその純粋さを持ち続けられる人がいたとしたら、その人はやはり人生の勝者と言えるかもしれない。■幸福な家族の運命が暗転した事件とは小説『赤い靴〜海を渡るメロディー〜』(高津典昭著、幻冬舎刊)の主人公・恵理