ゼロ年代の日本の格闘技界では、会場(ならびにテレビ)で流れる「煽りV」と呼ばれる映像がファンからの注目を集めていた。もはや、試合とは別の見どころとして成立していた人気コンテンツ。こうした映像では、大言壮語を吐ける選手が絶好の被写体となる。立ち技系では、世間からの衆目を集めるためキャラに徹して憎まれ口をたたき、試合への注目度を高めていった“反逆のカリスマ”魔裟斗がいた。そして総合では、歯に衣着せぬ発