災害時に生死を分ける備蓄のポイント

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災害時に備え、最低3日分、できれば1週間分の備蓄を

地震台風などの大規模な災害では、自宅での避難生活を余儀なくされる場合があります。また、新型インフルエンザなどの感染拡大防止のために、外出を控えなければならないこともあります。このような事態に備えて、各家庭でも食料品・水などを最低3日分、できれば1週間分、備蓄しておく必要があります。非常用として新たに揃える前に、まずは日常に食べているものを思い浮かべてください。その中で、保存性の高い食料品や調味料を、1瓶・1袋多めに買い置きして、無くなりかけたら新しいものを買い足すように心がけてみましょう。それが備蓄への第一歩です。

主食にはご飯、パン、乾麺、もち、シリアルなどを備えましょう。主菜は肉・魚などの缶詰、レトルト食品、乾物や即席スープなど。加えてカロリーメイトや梅干し、ふりかけのほか、チョコレート、アメ、ビスケットのような菓子類も備えておくと良いでしょう。また、非常食として販売されている物であれば、3年〜5年と通常より保存期間が長いものが多く、手軽においしく食べられます。

飲料水は1人当たり1日1リットル、調理などに使用する水も含めると3リットル程度あれば安心です。ただし、生活用水は別途必要です。そして、家族の中に乳幼児、高齢者、病人、アレルギーを持った人やペットなどがいれば、個々に適した食料品を用意しておくことも忘れてはいけません。


食べた分を買い足す「ローリングストック法」

備蓄する内容が決まれば、「月に1度の非常食の日」を設けることをオススメします。1人につき、1日3食×3日=9食分を備えることが一般的とされていますが、もう1日分追加して、12食分を用意してみましょう。「ローリングストック法」という方法では、月に1度、備蓄している12食分のうち1食分を食べて、食べた分を買い足す、というパターンを繰り返します。そうすれば、1年間で備蓄している12食分の消費期限が切れることもなく、非常時に買占めに走ることもなくなるからです。なお、食料品だけではなく、熱源となるカセットコンロやカセットボンベ、缶切りなども忘れないでください。また、水を節約するために、お皿を洗わなくても良いように包装用ラップがあると便利です。

最後に、避難するときに持ち出す非常用持出袋に入れる食料品と、備蓄する食料品は分けて保管しましょう。非常用持出袋を持てる量は、一般的に男性で15?、女性で10?が目安と言われています。各市町村には非常食の備えがありますが、それには限りがあります。災害から自分自身や家族を守るために、「自助」の精神で備蓄を始めましょう。


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