――3人で歌詞を書かれていて、それぞれの特徴や個性を感じる部分ってありますか?

徳永:やっぱり個性はあるんですよ。単純に例えば大阪弁だったり、僕は神奈川弁なんですけど、そういうのが言葉尻に乗っかって。リードボーカルをとった時に、大阪弁の歌は大阪弁を話せる吉本君が歌った方がハマる、とかはあるかな。あと、さっき言った同じポジティブという考え方でも、それぞれの持ってき方が、3人の男が集まると色々出てくるんだな、というのはありますね。そこが1個のアルバムになった時にいっぱいあるというのが、doaというバンドの面白味だと思って聴いてもらえたら、一番いいなと思うんですよね。「あっ!こういうのもいいんだ、ああいうのもいいんだ」みたいな。

大田:最近、僕に求められるものが「ちょっと、シャレの一つでも入れてくださいよ」みたいなことを言われたりですね(笑)。

徳永&吉本:いやいや。

大田:というのもあるんですけど、でも僕は僕らしく、自分を出して書けるのがdoaなんですよね。doaは不思議で、気負いが無いというか多分、自分が曲を作って自分で詞を書いていたら書けないような詞が書けるんですよ。僕は、人の曲に詞を書いて歌うのはdoaが初めてなので。そういう経験が無かったんですけど、すごく面白くて。

――ある程度、社会人として人生経験を積んでいくと、誰しも理想と現実みたいなものを感じる場面はあると思うんですけど、「終わらないYESTERDAY」にあった「変わらないけど 変わってゆく 変わらないで 変われたら…」という歌詞は、doaとしてやそれぞれ個人としても感じる部分はあるのでしょうか?

大田:変わりたくないものは、みんなあると思うんですけどね。でも、変わっていっちゃうんですよね。まぁ、簡単に言うと、年を取っていきまよね(笑)。

徳永&吉本:絶対に言うと思った(笑)。

大田:自然の流れで、年を取っていくと、やっぱり変わらなきゃいけないことが多いじゃないですか。あと、自分は何もしていないのに、周りが変わっていっちゃったりすることもよくあるじゃないですか。今の世の中って突然、会社が無くなるとか、そういう場面に遭う人もいると思うので、そういうことも含めて。

吉本:僕は、常に変わっていたいですね。もちろん、芯にあるものは変わらないかもしれないけど、やっぱり変わっていかないといけなくて。歌詞のまんまだと思うんですけど、時代が変わっているのに変わらないわけにはいかないし。芯にあるものは、これという一つの言葉では表せないですけど。

徳永:僕はMなので(笑)、自分をぶち壊すのが大好きですね。自分を否定して、それをプラスに持っていきたい所があって。僕は曲を書くのが大好きなんですけど、自分の書いている曲は全部好きになっていないのが本音ですね。要するに「次にもっといい曲を書きたい」という気持ちを変えずにずっと持っていきたい。「この曲をいいなと思ってしまったら、もう出来ない」という恐怖心から、自分をどんどん否定して、「なんで、もっとこうできなかったんだ?ああできなかったんだ?」と自分に鞭打って。だから、変わるのは大好きですね。