――今回、吉本さんに話を伺うのは初めてで、徳永さんと大田さんからは「大阪人」「好青年」と聞いていたんですけど、実際はどうなんですか?

吉本:それほどでもないですけどねー。

大田:そんなに、いいことは言っていないんですけどね(笑)。

吉本:「好青年」と聞いていたっていうことは、多分もうこの15分ぐらいで、ある程度崩れているとは思うんですけど。

徳永:好青年ではないと(笑)。

――確かに、好青年の後に「(笑)」って付けといて下さい、とは言われましたね。

吉本:でも、どうなんですかね? 自分では分かりませんよね。

――人からは、どういう風に言われますか?

吉本:頑固とかストイックとか、適当とか(笑)。どっちなんやろ?みたいな感じですけど。まぁ、モロB型って言われますね。でも、血液型って合っていると思うんですよね。

――吉本さんは、音楽以外にもプロドライバーとしてモータースポーツの世界でも活躍されていますが、音楽とモータースポーツとでは通じるものってあるんですか?

吉本:正直あまり無いんですよ。やっぱりレースというのは勝つか負けるかの勝負。もちろん音楽もランキングとかあるんですけど、レースは本当に格闘技なんですよね。尚かつ力だけではどうにもならないことだったり、それも音楽にもあるとは思うんですけど。レースって、すごく政治的な力が動いていて、なかなか思っているように、あるべき方向に進んでいかないんですね、本当にすごくフラストレーションも溜まるし。

 どうせ同じスポーツをやるんやったら、野球にしといた方が儲かったな?とか思うんですけど(笑)。僕もプロじゃないですけど、例えば野球だったら速い球が来てバットを振るとか、そういう感覚って大体イメージできるじゃないですか。でも、僕はレースでありがたいことに第一線で速い車に乗らせてもらったりするんですけど、ああいう車で体感するフィーリングだったり、恐怖心や達成感は、経験してみないと絶対に分からない。言葉で表しようのない世界なんですよね。フィーリングがすごく大事で、僕はフィーリングでしかないと思っているんですけど。共通点があるとしたら、そういう感覚的なものですかね。

――シングルでは吉本さんが英詞を書かれていますが、「Revolution」や「Underworld」の歌詞を見ていても、勝負の世界に生きている人らしい言葉だなって、歌詞に特徴を感じることはありますね。

吉本:レースの内容とかはほとんど入っていなくて、普段の生活から何事にもものすごく負けず嫌いだし、楽観的に見過ぎって言われるぐらいに超ポジティブなんですよ(笑)。でも、人間であれば、もちろん不安要素とかあったりするじゃないですか。それをポジティブに変えていこうと多分、勝手に自分でやっていくんですけど、そういうのは自然と歌詞に出てきますよね。逆にネガティブな歌詞を書けと言われても多分、書けないですね。それは、レースをやっているからかもしれませんよね。