インタビュー：熊木杏里「変化していくことって、すごく大事」

――8月に行われたアコースティックライブツアー「八月の友だち」の時にMCでも話されていましたが、歌から受ける印象と、実際に話す様子とでギャップを感じるという人は多いですか？

熊木：ものすごく多いですね。最近は、より言われるようになりました（笑）。変化していっているので、常に決まった自分は本当に種粒ぐらいな感じで、歌に。言動とかもその場によって全然違ったり、自分であまり意図してやっていないので、色んな風に言う人がいますね。「曲のイメージはこうだったのに、しゃべりでちょっと幻滅しました」とか…（苦笑）。でも、あまり気にせずに、どんどん出していこうかなと。

――表面的な印象が変わっても、楽曲からは一本の強い芯が通っている印象を受けています。

熊木：曲が本当に言いたいことの全てなので、後はもう結構どうでもいいと言うか。曲で自分が言いたいことがちゃんと出せていれば、もう後はどう思われていてもいいんですよ。だから結構、立ち振る舞いには困ったりするんですよね。ライブでも、「こういう曲です」と曲の説明をしていたりする時はいいんですけど、パフォーマンス的にどうしようかな？というのはまだ手探りで。歌を聴いてもらうのに一番適したことを言いたいし、そういう状態にしたいなぁとは思っているんですけど。

――ライブはいい時もあれば、そうでない時もあると思いますが、いいライブが出来たなと感じるのはどんな時ですか？

熊木：包み隠さずに自分が出せた時でしょうね。お客さんを驚かせちゃうことがあるので、そうすると一歩引いてしまうんですよ。色々と考え込んで、あまり良からぬ方に行くんですよね。

――あまり頭を使わない方が…。

熊木：グッサリ言いましたね（笑）。でも、考えるとダメなんでしょうね。曲でめいいっぱい考え込むから、もう後は考え込まない方が多分、自分のしゃべり的にはいいのかなと思いましたね。

――では、ライブの際に心掛けているのは、考え込まないようにすることですかね。

熊木：そうなんですよ！この間のライブツアーで発見したことなので。しかも最終日ぐらいに（笑）。

――ライブはお客さんがいて初めて成立するものですからね。

熊木：だから怖いというか。ライブですからね、自分において圧迫しないこと、開放する、自分も楽しく。きっとそれが一番だろうなぁ。

――でも、歌から受ける印象とはまた違った一面を持っているということを知った上でライブを見ていると、面白かったですけどね。

熊木：人をまるで動物みたいに…（笑）。

――割と緊張する方ですか？

熊木：緊張しますね。

――緊張をほぐすためにはどうしますか？

熊木：「一人じゃないんだな」と思うことですね。その瞬間に、私一人で歌っているんじゃなくて、みんなでこの空間は一つなんだな、という愛をもった気持ちになると、結構安らいだりしますね。そういう愛情とかを感じると、寄り掛かっちゃうのかな？と思うんですけど、不思議なことに、逆にスゥーっと立てる自分がいたりするので。ちゃんと自分がメッセージを届けないと、と思うと妙な責任感みたいなものが出てきて、落ち着いてきたりしますね。

――むしろ熊木さんよりも、お客さんの方が妙に緊張しているようにも見えましたが。

熊木：それは多分に思うんですけど、まだ不慣れなんでしょうね。自分も不慣れだし、お客さんも私のライブが不慣れだろうし。曲によりけり、たまに広げられる時もあるんですけど。ちょっと広がる、受け止めているというか。それでしょうね。

――11月からまたライブツアーが決定していますが、何か考えていることはありますか？

熊木：そのバリケード的なものを、何も怖がらず、その日燃え尽きる、みたいなことが出来たら、もうバンザイですね。お客さんがどういう風な反応を示してくれるかというのは、ちょっと「情熱大陸」的なね（笑）。是非、情熱をもらえるようなことができたら。熊木杏里はこういうライブ、こういう人というのを一番に認知してもらうというか、作り上げていく。自分一人じゃできないことですけど、まずはその道をしっかり行きたいなと思っていますね。

熊木杏里「私は私をあとにして」発売記念ミニライブ＆握手会
11月04日(日)　18:00〜　タワーレコード新宿店7Fイベントスペース
入場無料
※タワーレコード新宿店・渋谷店にて「私は私をあとにして」購入者を対象に、
予約者優先先着で握手会参加＆サイン入りポストカードプレゼント引き換え券を配布
(問)タワーレコード新宿店 03-5360-7811

熊木杏里ライブツアー〜私は私をあとにして〜
11月13日(火)　名古屋・ボトムライン　(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
11月14日(水)　大阪・心斎橋BIG CAT　(問)YUMEBANCHI 06-6341-3525
11月16日(金)　東京・Shibuya O-EAST　(問)FLIP SIDE 03-3470-9999
11月22日(木)　札幌・KRAPS HALL　(問)ユアソング 011-242-2200
11月29日(木)　福岡・ROOMS　(問)BEA 092-712-4221

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