FOMC利下げ幅、市場は引き続き0.5%の観測優勢

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Ann Saphir

[17日 ロイター] - 金融市場では米連邦準備理事会(FRB)が17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利下げを決めるとの観測が引き続き優勢だ。

17日午前時点で、先物金利が織り込む50bpの利下げ確率は約67%、25bp利下げ確率は約33%。年末までには今月を含めた3回のFOMCでいずれも利下げがあり、幅は50bpが2回、25bpが1回と想定されている。

先週の終盤までは、25bp利下げ見通しが支配的だったが、米紙ウォールストリート・ジャーナルと英紙フィナンシャル・タイムズが相次いで50bp利下げがなお選択肢として残ると伝えると、市場の予想が変化した。

これらの報道以降、50bp利下げ見通しが強まる一方となり、17日に発表された8月米小売売上高が予想外にプラスとなったことなども影響を及ぼさなかった。

FRBが両紙の報道を明確に否定するメッセージを発信しなかったことも、50bp利下げの観測を補強する形になった。

エバーコアISIのクリシュナ・グハ氏は「9月FOMCでの50bp利下げ予想に傾いている市場の動きにFRBが異議を唱えないまま時間が経過しているので、まだ絶対確実とまでは言えないが、FRBが50bp利下げに踏み切る公算は大きいと考えている」と記した。

グハ氏は、市場の予想が広がる前から50bp利下げを見込んでいた数少ないエコノミスト。実際にFOMCで50bp利下げが決まれば、1人か2人のメンバーから反対票が出てくるとみている。