「誹謗中傷」被害の柔道女子57キロ級金メダリスト コメントは「韓国語と英語がほとんど」韓国メディア報道
韓国スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(ウェブ版)は2024年8月1日、柔道女子57キロ級金メダリストの出口クリスタ(カナダ)がSNSで誹謗中傷被害を受けていること関して、独自の見解を示した。
「他人が悲しくなるような言葉の矢をわざわざ放たなくても」
出口は7月28日に行われた女子57キロ決勝で、韓国代表のホ・ミミと対戦。延長戦の末、ホが3つ目の指導を受けたことによる反則勝ちで金メダルを獲得した。
悲願の金メダルを獲得した出口だったが、試合後、出口のSNSに国籍選択に関するものや、試合内容などの「誹謗中傷」コメントが相次いで投稿された。
出口は深刻な「誹謗中傷」を受け、8月1日にXで緊急声明を出した。
日本語と英語で投稿された声明文は「コメント欄を見ていて悲しくなるし私が戦ってきた選手に対してあまりにも申し訳ないのでここにコメントさせて貰います」と書き出し、率直な気持ちを次のように綴った。
「選手を庇いたくなる気持ちも分かるけどこういう所での不毛な争いは国や選手、色んな人を巻き込んでマイナスなイメージを植え付けるだけで得する人は誰一人としていないです。ネガティブな意見を持つな、って言っているのではなくて 他人が悲しくなるような言葉の矢をわざわざ放たなくてもいいんじゃないでしょうか。確かにしょっぱい試合ばっかだったけど、皆自分のベストを尽くしたわけで、畳に立った人達は互いにリスペクトしてベストを尽くしているのだから 応援してくれた皆様にもそうして貰えると有難い」
陸上競歩の柳井綾音も被害訴える
スポーツ朝鮮は、出口がSNSで「誹謗中傷」され、緊急声明を発表したことなどを報じた上で、書き込まれた言語に言及した。
記事では、日本のメディアが「出口のSNSには複数の言語で、『立っているだけで金メダルを取ることができた』『出口は全く攻撃しなかった』などのコメントが投稿された」と報じたとし、次のような見解を示した。
「日本のメディアは中傷コメントを複数の言語だと表現したが、実はハングルと英語がほとんどだった」
前回大会の21年東京五輪でも選手に対するSNSでの「誹謗中傷」コメントが多く見られたが、今大会でも選手の「誹謗中傷」被害が相次いでいる。
陸上競歩の柳井綾音(20)は7月29日にXを更新し、「今回の20kmWの辞退の件ですが、たくさんの方から厳しい言葉に傷つきました。試合前は余計神経質になり、繊細な心になります。批判ではなく応援が私たち選手にとって力になります。批判は選手を傷つけます。このようなことが少しでも減って欲しいと願っています」とのコメントを投稿した。
柳井は個人種目を辞退したことで、SNSで誹謗中傷された。