パリ五輪も選手村採用の「段ボールベッド」 選手に賛否だが「不満のほとんどはマットレスが...」米メディア報道
米メディア「CBS SPORTS」(WEB版)が2024年7月24日、パリ五輪の特集記事を組み、選手村で採用された「段ボールベッド」に関する選手たちの声を紹介した。
「段ボールベッド」は、前大会の2020東京五輪のときに採用され注目を集めた。
東京大会ではイスラエル野球代表選手がベッドを破壊
今大会採用されたのは、前大会に引き続き日本の寝具メーカーであるエアウィーヴ社が開発したもの。段ボール製の組み立て式ベッドで、耐久性が高く、リサイクルが可能な材料を使用しているという。
「段ボールベッド」をめぐり、前回の東京大会ではイスラエルの野球代表選手がベッドを破壊する動画をSNSに投稿し、批判を浴びた。
この選手はベッドに複数人で乗りベッドを破壊。インターネット上で動画が拡散されると、世界中から批判の声が上がった。
当時の海外メディアの報道によると、ベッドを破壊した動画を投稿した選手は「ベッドの性能をアピールしたかっただけだった」と釈明したという。
このような背景もあり、今大会でも注目を集める「段ボールベッド」。選手村での反応はどのようなものなのか。
「CBS SPORTS」は「2024年パリオリンピック 段ボールベッドがオリンピック選手村に復活、選手からは賛否両論」とのタイトルで記事を展開した。
「段ボールの部分自体は問題ではないかもしれない」
記事では「ベッドが頑丈であることは証明されているにもかかわらず、すべてのアスリートに人気があるわけではない。興味深いことに、段ボールの部分自体は問題ではないかもしれない。不満のほとんどは、マットレスがあまり柔らかくないという点にあるようだ」と指摘した上で、選手の声を紹介した。
同メディアによると、オーストラリアの競泳代表ティリー・カーンズはTikTokの中で「マットレスは一番柔らかい面を使っても岩のように固い」と、率直な感想を語ったという。
2020東京パラリンピックで3つの金メダル、1つの銀メダルを獲得した米国陸上代表のニック・メイヒューは、東京大会を振り返りながら、こう言及した。
「パリではまた段ボール製のベッドが設置される。だから、アマゾンでマットレスを注文して、東京の時よりも快適に過ごせるように、現地に送ってもらおうと思う。でも、寝心地が悪い方がいいのかもしれない。だから(東京大会で)4つもメダルを取れたのかもしれない」
開会式に先立ち、すでに選手たちの熱い戦いが繰り広げられているパリ五輪。注目の開会式は26日に行われる。