2024年2月にイエメンの武装勢力の攻撃の影響で切断された「紅海を通ってヨーロッパとアジアを結ぶ海底ケーブル」が修復されました。ただし、切断されたケーブルは3本あり、復旧したのはまだ1本のみ。残り2本の復旧が引き続き進められています。

Damaged Internet Cables Repaired in Red Sea as Houthis Attack Ships - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-07-17/damaged-internet-cables-repaired-in-red-sea-as-houthis-attack-ships



Damaged Internet Subsea Cables Repaired in Red Sea Amid Militant Attacks on Ships

https://circleid.com/posts/20240717-damaged-internet-subsea-cables-repaired-in-red-sea-amid-militant-attacks-on-ships



アフリカ大陸とアラビア半島の間にある紅海は、ヨーロッパとアジアを結ぶ重要な経路の1つで、タンカーなどの航路になっているほか、複数の通信ケーブルが海底に敷設されています。

アラビア半島南端に位置するイエメンでは、政権とフーシ派の衝突が続いており、フーシ派は紅海を航行する船舶への攻撃を繰り返しています。2024年2月には、攻撃を受けて放棄され沈没した貨物船のいかりが3本の海底ケーブルを切断する事態が発生しました。

武装勢力の対艦弾道ミサイル攻撃を受けて放棄された貨物船により紅海の海底ケーブルが切断されてしまったことが判明 - GIGAZINE



イエメン国内の情勢が安定しないことから修復には難航が予想されましたが、5カ月を経て、切断されたケーブルのうち「AAE-1」と呼ばれるケーブルが修復されました。

修復にあたっては政府とフーシ派、両方の合意を取り付けたものとみられますが、どのような交渉を行ったのか、ケーブルを運用するAAE-1ケーブルコンソーシアムは明らかにしなかったとのこと。また、政府もコメントを断りました。

なお、まだSEACOM/TGN-EAとEurope India Gateway(EIG)のケーブルは切断されたままになっていて、復旧の取り組みが行われているとのことですが、進捗は明らかにされていません。