【更新】ボーイングの宇宙船「スターライナー」打ち上げ再延期 早くても日本時間5月26日早朝に

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アメリカ航空宇宙局(NASA)とアメリカの航空大手Boeing(ボーイング)は2024年5月14日付で、ボーイングが開発中の新型宇宙船「CST-100 Starliner(スターライナー)」による有人飛行試験ミッション「Crew Flight Test(CFT)」の打ち上げが再延期されたことを発表しました。アメリカの現地時間2024年5月17日の時点で、CFTの打ち上げは早ければ日本時間2024年5月26日に実施される予定です。【最終更新:2024年5月20日9時台】


【▲ ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」が搭載されたユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)の「アトラスV」ロケット。アメリカの現地時間2024年5月8日撮影(Credit: NASA/Joel Kowsky)】

スターライナーはスペースXの「Crew Dragon(クルードラゴン)」とともにアメリカ航空宇宙局(NASA)のCommercial Crew Program(コマーシャルクループログラム、商業乗員輸送計画)のもとで開発がスタートした有人宇宙船で、これまでに2回の無人飛行試験が実施されています。今回は有人飛行試験としてNASAのBarry Wilmore(バリー・ウィルモア)宇宙飛行士とSunita Williams(スニータ・ウィリアムズ)宇宙飛行士が搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)での短期滞在が予定されています。


CFTのスターライナー打ち上げは直近では日本時間2024年5月7日11時34分に予定されていましたが、打ち上げに使用される「Atlas V(アトラスV)」ロケットの上段(2段目)「Centaur(セントール)」の液体酸素リリーフバルブで問題が確認されたため発射2時間前に延期。バルブの交換が必要と判断された時点では、早ければ日本時間2024年5月18日7時16分に改めて打ち上げが行われる予定でした。


NASA、ボーイング、それにアトラスVを運用するUnited Launch Alliance(ユナイテッド・ローンチ・アライアンス、ULA)によると、セントールのバルブ交換には成功したものの、続いてスターライナーのサービスモジュールに組み込まれている姿勢制御システム(RCS)で少量のヘリウム漏れが検出されたために打ち上げが再延期されました。ヘリウムの漏洩箇所はRCSを構成するスラスターの1つに使用されているフランジまで絞り込まれており、アメリカの現地時間2024年5月15日に実施された加圧試験ではフランジ内の漏洩は安定していて飛行中に危険を及ぼすレベルではないことが示されたということです。


再延期後のCFTの打ち上げは、早ければ日本時間2024年5月26日4時9分に予定されています。なお、アメリカの現地時間5月14日の時点では日本時間2024年5月22日を目標としていましたが、対策を講じる時間を確保するため4日先に再設定されたことが現地時間5月17日付で発表されました。


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【2024年5月20日9時50分更新】アメリカの現地時間2024年5月17日付でNASAとボーイングが打ち上げ目標日時の変更を発表したため、タイトルと本文を更新しました。


 


Source


NASA - NASA’s Boeing Crew Flight Test Eyes Next Launch OpportunityNASA - NASA, Boeing Now Working Toward May 25 Launch of Crew Flight TestBoeing - NASA’s Boeing Crew Flight Test Eyes Next Launch OpportunityBoeing - NASA, Boeing Now Working Toward May 25 Launch of Crew Flight TestULA - Atlas V Starliner CFT

文・編集/sorae編集部