『喧嘩独学』左から岡本信彦、丹羽哲士、ファイルーズあい

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『外見至上主義』で知られるT.Jun原作のWEBコミック『喧嘩独学』が、2024年4月10日(水)よりテレビアニメ化。スクールカースト最下位の少年・志村光太が動画投稿サイト・ニューチューブにて喧嘩する姿を配信、富と人気を得てのし上がっていく姿が描かれていく。
メインキャストである主人公・志村光太役・丹波哲士さん、そして光太と共に動画配信を行う金子亨(カネゴン)役・岡本信彦さん、光太に憧れる同級生の八潮秋役・ファイルーズあいさんに、物語の魅力や収録現場の雰囲気について訊いた。

――まずは原作コミックを読んだ感想からお聞きできますか。

丹羽 読む以前から「主人公・志村光太が成り上がっていく物語」と聞いていたので、志村が突然能力に覚醒し、圧倒的な強さで相手を倒していく物語だと思い込んでいました。なので、実際に原作を読み進めた際は予想との違いに驚かされました。志村は毎回ボコボコにされながらも、泥臭く努力を重ねて強くなります。そんな彼に感情移入し、読んでいて心が熱くなりました。

岡本 僕が最初に想像していたのは、主人公が格闘技系の部活を巡り、そこにいる選手を倒していく話でした。そこに動画配信という要素が入ってくるとは予想しておらず、そこにまず新鮮さを感じました。
同時に、志村が努力して強くなる様子には「自分も志村のようになれるかもしれない」と思わせる力があるという印象を受けました。

ファイルーズ 私自身、原作者であるT.Jun先生が手がけた『外見至上主義』の愛読者なんです。先生の作品は登場人物がリアルで実在感がある。その魅力は本作でも健在だと感じました。
加えて、人の殴り方すら知らない志村が一から技を習得していくところも本作の特徴だと思いました。格闘技に精通していない私でも、読みながら志村と共に勉強していけたのは楽しかったです。

――ファイルーズさんの話にも少し出ましたが、皆さんは格闘技に馴染みはあったのでしょうか?

丹羽 僕は両親が血を見るのが苦手だったので、子供時代は格闘技を観た記憶がほぼありません。大人になってからは配信などで時々観ますが、あまり詳しいとは言い難いぐらいなので、本作をきっかけに格闘技に詳しくなりたいと考えまして、少し前からボクシングを習い始めました。

岡本 僕は父親がアントニオ猪木さんの大ファンということもあり、子供時代はプロレスを観て育ちました。学生時代にはK-1ブームが訪れたので、魔裟斗さんや山本”KID”徳郁さんの試合は熱心に追っていましたし、今はRIZINをよく観ています。なので、本作に登場する格闘技はほぼ名前は知っている感じでした。

ファイルーズ 実は私、今作に出演が決まる前から格闘技を習いたいと考えて、下調べを進めていたんです。なので、出てくる格闘技はほとんど知っていました。ただ、ルールや各格闘技の特性までは把握していなかったので、それを『喧嘩独学』で知れたのはよかったと思っています。
出演が決まった後から、ブラジリアン柔術のレッスンに通っています。まだ初心者ですが、いつかは趣味の欄に書けるレベルにまで上達したいです。

――ご自身が演じるキャラクターの印象と、ご自身との共通点を教えてください。

丹羽 やはり「暗い」という面に最初は目がいきました。僕自身も少し暗いタイプで、あまり友達もいなかったので、そこは共通点だと感じました。その一方で志村には現状から抜け出そうと努力する健気さも見てとれるので、それは見習いたいと思いました。

岡本 カネゴンは正直、第一印象は最悪でした……自分が弱いくせに他人の権力を使ってイキリ倒す卑しい人間だと思った。ただ、物語が進むにつれて友情に熱いところや、プライドを持って強者と相対する瞬間も見えてくる。どこか憎めない、可愛げのあるキャラクターだと思えるようになりました。