街の書店が次から次へと姿を消している。4月2日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、「本屋のない人生なんて」という著書を書いたノンフィクションライターの三宅玲子さんにその理由を伺った。 

大竹「本屋さんは不況で今、街に一軒しかない本屋さんがつぶれていったりしてますよね。今の流通だと本屋さんは生存の領域を延ばしていけないという状況にありますね」 

三宅「流通の問題は大きいと思います。80年代は雑誌がよく売れた時代でした。80年代の雑誌全盛期を経て売り上げピークの96年以降、雑誌がどんどん減っていきました。それはインターネットの隆盛があったからです。インターネットの隆盛とともに雑誌の部数が落ちていき、それは今も続いています」 

大竹「はい」 

三宅「書店の流通って雑誌が毎週とか毎月発行される物流に乗せて単行本も運んでいく構造なんだそうです」 

大竹「昔で言えば少年マガジンとか少年サンデーとか毎週発行される雑誌に少年たちが飛びついてました」 

三宅「ですので、その量が減るということは、トラックの便数が減る、あるいは乗せられる量が減るということが起きているんです。単行本をコストをかけて運んでいくということになるので構造的に難しくなっているんです」 

大竹「コストパフォーマンスが合わなくなってきた?」 

三宅「それはあるんじゃないでしょうか。ただ一方で北海道・留萌の留萌ブックセンターは、そんな中でも札幌から留萌まで本を届けているんです。この仕組みは三省堂書店がおつくりになったんです。留萌の街の人たちの『書店がないと困るんだ』という渇望で書店を運営していくためにボランティアの方たちも協力。例えば雑誌に付録を挟むとか、そういう作業をなさるところから始まったと伺っています」