巨人移籍6シーズン目で左翼コンバート 丸佳浩の現在地「求められる役割」「課題」とは

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丸もし烈な外野手争いに挑んでいる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 V奪回を目指す巨人で注目を集めているのがし烈な外野手争い。阿部慎之助監督も「白紙」を打ちだし、選手間の競争意識が高まるのを期待している。

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 2年連続Bクラスに低迷、球団創設90周年の節目となる今季、内野布陣では新しく遊撃にコンバートとなった門脇誠、三塁を新たに坂本勇人が守るなど注目の三遊間含め、鉄壁の陣容で臨む構え。一方、外野手においてはフレッシュな顔ぶれ含め、どんなメンバーが開幕スタメンを勝ち取るか、期待が高まっている。

 そんな中、注目を集めるのはベテラン勢の起用にもある。巨人移籍後6シーズン目となる丸佳浩は阿部監督から左翼起用構想が明かされている。秋広優人、エスタミー・ウレーニャ、長野久義らとともに左翼の定位置を争う。

 2018年オフに広島からFA移籍。当初は広い守備範囲を買われ、不動の中堅を任されていたが、その後、右翼を守ることが増え、そして今回の左翼へと任されるポジションも変化している。

 打撃面では盛り返しが期待されている。2023シーズンは121試合に出場し、打率・244、18本塁打、47打点。巨人加入後ではいずれもワーストとなり、スタメンを譲る機会も増えた。本人も巻返しに意欲を示しているが、若手の切磋琢磨を促すためにも、「高い壁」は必要となる。

 また年間通しての安定したパファーマンスも課題となりそうだ。昨季は開幕直後に絶不調に陥り、7月に打撃不振で二軍落ち。負傷や体調不良以外の抹消は2年ぶりとなった。このときは自己申告制で球宴期間を利用して、後半戦から復帰となったが、8月には左ひざの蜂窩織炎(ほうかしきえん)のため、再び登録抹消。約2週間でこのときも1軍復帰を果たしたが、チームはその間、苦しい戦いを強いられた。選球眼の良さで知られたが、ボール球に手を出すことも増えた。打ちだしたら止まらないとされる打撃の好調さを長くキープする、好不調の波を少なくすることが目指すレギュラー獲りに大事なポイントとなりそうだ。

 チームには欠かせない力として長く貢献してきた。今季でプロ17年目、35歳シーズンを迎える。まだまだ老け込む年でもなく、プレーヤーとしては円熟味あるプレーが十分期待できる。

 意地を見せられるか、引き続き注目の存在となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]