004_いじめ_Ponko

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前回からの続き。投稿者の娘さんは小学2年生。当初クラスで仲よくしていたAちゃんとは気が合わなくなり、他のお友達Bちゃんと仲よくなったところ、それが気に入らないAちゃんが意地悪してくるようになったといいます。Bちゃんをがっちり囲い込み娘さんに近づけないようにしたり、グループを作って娘さんを入れないようにしたり。クラスでひとりぼっちになった娘さんは、学校に行くのが辛くなっているそうです。

お手紙のやり取りで、ふたりだけの秘密を共有しては

娘さんの気持ちを想像して心を痛めたひとりのママが、具体的なアドバイスをくれました。

『Bちゃんと話せる機会があるのなら、素直な気持ちを伝えるといいと思うよ。Aちゃんの悪口じゃなく、「遊べなくなって悲しい」と。Bちゃんが「ふたりで遊ぼう」と言ってくれたら、場所や時間をお手紙でやり取りするようにしたら? Aちゃんにはバレないように』


実はこのママも昔、意地悪な子に親友との仲を割かれたことがあるのだそう。「2時間目の終わりにトイレで待ち合わせ」というように決めておき、放課後などに遊ぶ場所と時間を記した手紙のやり取りをしていたといいます。

『小2で平気な顔は難しいだろうけど、Bちゃんと会える少しの時間を楽しみに登校できるのでは? 毎週家に呼んで遊んだり、Aちゃんが来ない公園で約束したり。意地悪な子は娘さんに自分たちの仲のよさを見せつけて、娘さんが悲しんでいる様子が見たいだけ。気にしないようにすれば、Aちゃんも落ち着くよ』


実体験からのアドバイスだけに、説得力がありますね。Bちゃんとの秘密のやり取り、想像するだけでわくわくしてきます。

投稿者さんもその計画に、乗り気になったようです。

『時間を約束して手紙を渡すの、いいね。Bちゃんとも何度か週末に公園で遊んでいたんだけど、学校では娘に冷たくて……。意味がわからないよ』


いえいえ、Bちゃんも本心では娘さんと遊びたい。ただAちゃんが怖いので、学校ではそれができないのです。Aちゃんにバレないように「こっそり遊ぼう。ふたりだけの秘密」とすればBちゃんも安心ですし、娘さんも「秘密だから、学校では遊べなくても仕方ないな」と考えられるはずです。

『うちのクラスは、意地悪な子が孤立しているよ。みんな自然と距離を置くようになった。娘さんに原因がないのなら、そのうち友達もできると思うよ』


お友達ももう少し成長すれば、Aちゃんが本当はどんな子なのか、一緒にいたい相手なのかどうかがわかってくるでしょう。あと少しの我慢です!

学校に相談するのは「意味がない」って本当に?!

その少しの間、投稿者さんができるのは……。学校に相談することではないでしょうか。Aちゃんの行動は、もういじめと表現してもいいものです。コメント欄にも担任の先生への相談をすすめる声が複数ありました。しかし投稿者さんは?

『言っても意味がない。担任は娘の孤立を知っているけれど、動かない。逆に「暇そうだから」と、娘に自分の仕事を手伝わせたりするんだって』


娘さんは担任の先生に一度話したことがあるそうで、その後Aちゃんと先生の面談があったようですが何も改善されなかったとのこと。先生からは「Aちゃんは言葉が強いだけ」と、娘さんに報告があったといいます。たしかにそれでは「何を言っても無意味」という気持ちになってしまいますね。投稿者さんはスクールカウンセラーへの相談も提案したそうですが、娘さんは「こんな悩み、言ってもいいのかな」と話したくない様子だそう。

『先生にはAちゃんどうこうではなく、席替えや班作りで他グループの子と仲よくなるきっかけ作りを頼んだら?』


こんな提案もありましたが、「この担任の場合、席は子どもたちのくじ引きで決める。いろいろ話を聞いていると、ちょっと面倒くさがりっぽい」と、投稿者さん。

『「意味がない」って言うけど、投稿者さんのほうからは言ったの? 早く相談したほうがいい。先生も本人がどこまで困っているか、わからないのでは?』


たしかにそのとおりです。小学2年生が今の状況や自分の気持ちを、親以外の大人にうまく伝えるのは難しいかもしれません。これまでの言葉の数々から推測するに、投稿者さんは担任の先生とこの件について直接話したことがないのではないでしょうか。

悩んでいるだけでは状況は改善しない。ママも覚悟を決めよう

「娘の話を聞いていると、胸が苦しい」と、辛そうな投稿者さん。なんとかしてあげたいと、娘さんにあれこれアドバイスしているのかもしれません。気持ちに寄り添って、毎日たくさん話を聞いてあげているのも想像できます。

しかし投稿者さん自身は、何か行動を起こしているのでしょうか? 「担任に話しても意味がない」から話さないのでは、この状況が改善する見込みは立ちません。

『すぐに解決するのは難しくても、何かの折にサポートしてもらえるかもしれない。親が何も言わなければ、担任は何もしないと思うよ』


「具体的に言わなきゃダメだよ。『お友達と一緒に過ごす時間を、配慮してもらえるとありがたいです』とか」「親が積極的にPTAや図書ボランティアをやると、学校と話す機会が増えて目をかけてもらえるよ」など、ママたちからの進言もありました。

親が本気を見せるのは、今しかありません。「意味がない」と最初から諦めるのではなく、どれだけ困っているかをアピールして先生を動かしましょう。実際に話してみて本当に娘さんの現状を受け止めてくれない先生なら、パパを連れていきましょう。それでもダメなら学年主任、副校長先生など、相談先はまだまだあります。

投稿者さん自身もこの状況と戦う覚悟を、しっかり決めてほしいです。

文・鈴木麻子 編集・千永美 イラスト・Ponko