J1昇格プレーオフ 準決勝 東京V 2(2-0)1 千葉
15:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数25,150人
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白眉ともいえる試合で東京Vが千葉を下し、J1昇格プレーオフ決勝に進んだ。

両者のプレー強度が真っ向からぶつかり合った前回の対決(10月2日、3対2で東京Vの逆転勝利)と同様に、千葉の圧力を東京Vが受け止める形で試合はスタートした。2点を先行したそのときよりもさらに強度を上げた千葉の攻めを、東京vもさらに強度を上げたコレクティブな守備で対処した。

勝負を分けたのも、前回同様に攻撃の強度の質の違いだった。ドゥドゥを別にして組織の力でスピーディかつ大きな展開を繰り出す千葉に対し、東京Vには中原や森田、山田ら個の力を推進力にしてスピーディにボールを運べる選手たちがいた。得点を決めたのも、そうした個がコレクティブに結びついた結果だった。

その違いと今後の課題を千葉の小林監督は明確に意識している。一方、東京Vの城福監督も、より柔軟に状況に対処しながらチームの戦い方にまったくブレはない。そして東京Vには、最後の最も大事な試合が土曜(12月2日)に控えている。両者の今後に注目したい。

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。