最強スーパーネイキッドのM1000Rは210PS!【What′s New】(What′s New)
BMWはクルマのセダンでもスポーツ性の高さをアピールしてきたメーカー。
さらにほぼレース仕様といえる過激なパッケージに「M」の称号を冠した特別なモデルが存在してきた。
2輪ではスーパーバイクにハイエンドモデルS1000RRを加えて以来、レースでの活躍と共に次第にその仕様もエスカレート、遂に2021年2輪として初のM1000RRがデビュー。
そしてその2番目の「M」として2023年にネイキッド版でもM1000Rが誕生となった。
エンジンはS1000RRのパワーユニットをベースに、45PSものパワーアップを果たし、このクラスのネイキッドでは最強の210PS/13,750rpmと途方もないスペックを誇る。
最高回転数は14,600rpm、10,000rpmから怒濤のトルクが引き出せるまさに最速ネイキッドだ。
お得意DDC電子制御サス
BMWは早くから電子制御と積極的に取り組んできたメーカー。
それだけにリカバーする領域も広く、複雑な順列組み合わせもライダーにはシンプルでわかりやすく、いちばんこなれた評価で何歩もリードしている位置づけが知れ渡っている。
このM1000Rも「レイン」「ロード」「ダイナミック」「レース」に「レース・プロ」を加えた5段階のライディング・モードとなっている。
これはエンジン特性はもとより、BMWが得意とする他メーカーに先行したDDC(ダイナミック・ダンピング・コントロール)が、サスペンションを走行状況や路面の状態を感知して、ライダーにより操りやすい特性で導くという夢のサスペンションを実現しているのだ。
DDCの基本設定は、5つのライディング・モードに連動。「レイン」および「ロード」モードでは、DDCは緩やかな動きで心地よい減衰力を重視したスポーティかつ快適な走りの設定となる。また「ロード」は、荒れた舗装から比較的良好な舗装のワインディング・ロードでその違いにも変化して対応する。
また「ダイナミック」ライディング・モードは、良好な路面のワインディング・ロードを前提として、DDCダンピング特性「Road dyn(ロード・ダイナミック)」の活用がメリットとなる。
さらに「レース」ライディング・モードでは、サーキット走行用に基本ダンピングがさらに引き上げられるため、「トラック」特性と連動することになる。
さらに「レース・プロ」ライディング・モードでは、個別に調整可能な「レース」DDCダンピング特性がサーキットでのライディングを最適にサポート、さらにリッチかつ硬いダンパー設定が提供される。
そしてすべてのライディング・モードで、サスペンションのチューニングを個別に設定することも可能だ。機械的な調整の場合と同様、設定メニューのボタンを押すだけで、サスペンションを柔らかくしたり硬くしたりすることができる。
このように、DDCは新型M 1000 Rにどれだけの荷重がかかっているかを感知して対応することが可能なのだ。加えてDDCの新機能として、フォークのスプリング調整機能が追加されている。
ブレーキ・スライド・アシストも!
ご覧のようにM1000Rは。ネイキッドでもウイングを装着している。
このMウイングレット、ウィンド・ディフレクターの採用で、高速走行時のダウン・フォース(最大で17.4kg)を得ることができて、サーキット走行時はブレーキングを遅らせることが可能となり、加速時もウイリー傾向を抑えることで、加速効率を高めることが可能となった。
またフロントブレーキのラジアルマスターなど、Mの称号ならではのクオリティと操作性で差がついているのも見逃せない。
そして注目は新機能となるブレーキ・スライド・アシスト。サーキットを走行する際、一定のスライドでブレーキング・ドリフトを行いながらコーナーに進入できるという、プロのレーシングシーンを自ら演じられるチャンスが設けられているのだ。
別途用意されている、Mコンペティション・パッケージ装備車では、ブラック・ストーム・メタリック・カラーをベースに、Mカラーの配色を施している。
さらにはMカーボン・ホイール、調整可能なMライダー・フットレスト・システム、リアホイールカバーおよびチェーン・ガードのMカーボン・パーツ、フロントフェンダー、タンク・カバー、ウィンド・ディフレクター、スプロケット・カバー、Mピリオン・パッケージ、Mピリオン・カバーが装備されるという違いがある。
R=スイングアーム+モノショックタイヤサイズF=120/70 ZR17 R=200/55 ZR17全長/全幅/全高2,085/850/1,110mm軸間距離1,455mmシート高830mm燃料タンク容量16.5L価格265万2,000円(Mコンペティション・パッケージ 332万8,000円)消費税込み