《ギガ節約にも》iPhoneを“初期設定”のまま使うのはNG! 全ユーザーが今すぐ見直すべき10の設定項目
iPhoneを買ったあと、「そのまま」の状態で使っていないだろうか。もちろん買ったままの状態でも便利に使えるが、設定を少しカスタマイズすることで、利便性は一層高まる。また、初期設定のままだと知らない間にプライバシーが晒される危険性も…。ここでは絶対に設定しておきたいiPhoneの設定テクニックを紹介。簡単に設定できるものばかりなので、ぜひお試しあれ。
アプリのバックグラウンド更新をストップする
iPhoneでは使用中(操作中)のアプリが画面全体に表示されますが、そのほかの起動中のアプリもバックグラウンド(裏側)で動作していることがあります。
たとえば「ミュージック」で音楽を聴いていて、それまで開いていた「マップ」アプリを再び表示して地図を確認するとき、すぐに現在地が表示されるのは背後で地図情報や位置情報を更新しているから。“裏側で常に最新情報がないかをチェックしてくれる”のが、iPhoneに搭載されている「バックグラウンド更新」という機能です。
この機能はとても便利な反面、デメリットもあります。それは、裏側で情報を取得するために通信を行っているので、データ利用量(通信量)やバッテリ消費が増えてしまうこと。
iPhoneのアプリはほかのアプリに切り替えただけでは終了しないので、多くのアプリがバックグラウンド更新していると気がつかないうちに、多くの消費が発生してしまいます。
そこで、ギガやバッテリを節約したいならば、このバックグランド更新の機能をオフにしましょう。iPhoneの「設定」アプリを開き、[一般]をタップ。そして、[Appのバックグランド更新]からオフにしたり、Wi-Fiにつながっているときだけオンにしたりすることができます。
モバイル通信によるiCloudバックアップをオフにする
iPhoneの「設定」アプリにある[Apple ID]からiCloudへサインインすると、[iCloud]の項目からiPhoneのデータをiCloud(Appleのクラウドサービス)へバックアップできます。
このバックアップ作業はWi-Fi接続時だけでなく、初期設定ではモバイル通信でも自動的に行われるようになっています。ギガを節約したい場合は、設定をオフにしてWi-Fi通信時のみバックアップが行われるようにしましょう。
[Apple ID]の画面で[iCloud]を開くと、iCloudバックアップが自動でオンになっている。[iCloudバックアップ]をタップして、[モバイル通信経由でバックアップ]をオフにしておこう
アプリの評価とレビューを表示させない
App Storeからアプリをダウンロードして使っていると、突然画面に「評価お願いします!」というポップアップが表示されることがあります。
開発者の励みになったり、アプリの改善にもつながったりするので、できるだけ意見や感想は伝えてあげたいところですが、アプリ使用中に突然出てくると煩わしく感じてしまうこともあるでしょう。
「設定」アプリを開き、[App Store]から[App内評価とレビュー]をオフにすれば、このポップアップは表示されなくなります。
「設定」アプリの[App Store]→[App内評価とレビュー]がオンになっていると「評価お願いします!」というポップアップが表示されるが、この設定はオフにできる
利用可能なWi-Fiネットワークを通知させない
iPhoneを持って外出していると、画面に突然「利用可能なWi-Fiネットワーク」という通知が表示されることがあると思います。
これは、その近くで利用可能なWi-Fiを教えてくれる機能ですが、普段利用しているWi-Fi以外は接続しない!という人にとっては、表示されると煩わしいものです。
「設定」アプリの[Wi-Fi]を開き、[接続を確認]をタップして[オフ]に変更すれば、以降「利用可能なWi-Fiネットワーク」の通知が表示されることはなくなります。なお、[オフ]にしていても、過去に接続したことのあるWi-Fiには自動で接続されます。
「設定」アプリの[Wi-Fi]→[接続を確認]をチェック。iPhoneの初期状態では[通知]が選択されているので、これを[オフ]に切り替えよう
iPhoneの名前を変更する
iPhoneにはそれが誰のものかを示すデバイス名が付けられており、初期設定のままだと、デバイス名には「水川歩のiPhone」のように、自分の名前が含まれていることがあります。
このデバイス名は、すべての人と「AirDrop」ができる状態になっていたり、iPhoneでインターネット共有(いわゆるテザリング)を許可していたりすると、周囲の人に表示され、自分の名前がバレてしまいます。
それが嫌な人は、AirDropやインターネット共有の設定を変えるか、そもそもデバイス名に自分の名前が表示されないように「設定」アプリの[一般]から[情報]と進んで、[名前]を変更しておきましょう。
「設定」アプリの[一般]→[情報]→[名前]の画面を表示し、デバイス名をクリックすると名称を変更できる。ニックネームなどに変更しておくとよいだろう
通知のプレビュー表示をオフにする
iPhoneを使っていると、アプリから日々さまざまな通知が届きます。
初期状態では通知の内容もプレビュー表示されますが、iPhoneにロックがかかっている状態(ロック画面が表示された状態)でも表示されてしまうと、通知の内容によってはメッセージなどが周囲の人に見られてしまう可能性があります。
それを防ぐためには、「設定」アプリの[通知]から[プレビューを表示]を選び、[しない]または[ロックされていない時]にチェックを入れましょう。
「設定」アプリの[通知]→[プレビューの表示]は、初期設定では[常に]に設定されている。タップして[しない]または[ロックされていない時]に変更しておこう
「カメラ」アプリで撮影する動画を最高品質にする
iPhoneの「カメラ」アプリを使えば動画を手軽に撮影できますが、デフォルトではもっとも高いクオリティで記録しないように設定されています。
たとえばiPhone 12 miniの場合は、4Kの動画撮影が可能なのに、デフォルトでは1080pのフルHD画質が設定されています。これは最高画質で撮影するとデータ量が大きくなり、ストレージを圧迫することを防ぐためだと思われますが、どうせ撮影するなら最高品質で撮りたいという人も多いでしょう。
「設定」アプリの[カメラ]を開き、[ビデオ撮影]をタップすると画質を変更できます。
「設定」アプリの[カメラ]→[ビデオ撮影]から最高画質に変更。1分間のビデオサイズ(データ量)が記載されているので参考にしよう
アプリの位置情報をオフにする
iPhoneではGPSやWi-Fi、Bluetoothなどを使って現在地を特定できる「位置情報サービス」の機能が搭載されています。
位置情報サービスは「マップ」アプリで目的地を探したり、「写真」アプリで撮影した場所を表示したりする際に不可欠ですが、アプリによっては位置情報サービスの利用を許可することで、プライバシーが晒される危険性があります。
たとえば、「カメラ」アプリで位置情報サービスを許可すると、撮影した写真に位置情報が埋め込まれるので、それを他人に渡したときに住所が特定されてしまう可能性があります。
最近はSNSに写真を投稿しても位置情報は削除されることが当たり前になっていますが、位置情報サービスを利用したくないアプリは「設定」アプリの[プライバシーとセキュリティ]からオフにしておきましょう。
[プライバシーとセキュリティ]から[位置情報サービス]をタップすると、アプリごとに位置情報サービスのオン/オフを設定できる
「Night Shift」機能をオンにする
夜眠る前にiPhoneを使っているという人は多いでしょう。そんな人におすすめなのが、「Night Shift」という機能です。
これはiPhoneが自動的に現在地の日の入り時刻を推定し、その時刻が過ぎるとディスプレイの色を暖色系の色に切り替えてくれるというもの(朝になると通常の設定に戻ります)。iPhoneを夜間に使うとブルーライト(青色光)によって体のリズムに影響が生じて寝つきが悪くなるという研究結果もあり、それを防いでくれるのです。
初期設定ではオフになっていますので、「設定」アプリの[画面表示と明るさ]からオンにしてみましょう。
[画面表示と明るさ]にある[Night Shift]をタップして[時間指定]をオンに。開始終了時刻は[日の入りから日の出まで]または、[カスタムスケジュール]で時刻を設定できます。
自動ロックの秒数を変える
iPhoneは一定時間操作しないと、自動で画面がロックされるようになっています。初期設定ではこの時間は30秒に設定されていますが、あまりにも短すぎてすぐにロック画面になってしまい、使いづらく感じる人もいるはずです。
この自動ロックされるまでの時間は「設定」アプリの[画面表示と明るさ]にある[自動ロック]からより長い時間に変更することが可能です。
[自動ロック]をタップすると、1分、2分、3分、4分、5分、そして[なし]に変更できる
***********
ここまで、iPhoneを買ったら最初にしておきたい10の設定を紹介しました。どれも「設定」アプリを開けばすぐに変更できるものなので、まずは気になったものから順に自分好みに設定していきましょう。
今回紹介したもの以外にも、「設定」アプリではいろいろなカスタマイズが可能です。隅々までチェックしてみると、iPhoneをもっと便利に、楽しく使えるようになるはずです。
文/水川歩