2023年1月13日に一部のサードパーティ製Twitterアプリが認証エラーを起こして使えなくなり、その後1月19日、Twitterから公式にサードパーティ製アプリの開発に制限をかけるお触れが出されました。このことを受け、以前からTwitter向けアプリの「Twitterrific」を開発してきたチームが、Twitterrificの開発終了を発表しました。

Twitterrific: End of an Era • The Breakroom

https://blog.iconfactory.com/2023/01/twitterrific-end-of-an-era/

Twitterrificは2007年から開発されてきた最初期のサードパーティ製Twitterアプリの1つで、Apple Design賞を受賞するなど輝かしい経歴を持っています。Twitterの投稿を「tweet(ツイート)」と呼ぶようになったのはTwitterrificのおかげであり、Twitterの象徴ともいえる青い鳥も、このアプリから影響を受けたものだとのこと。

しかしながらTwitterが開発者規約をひっそりと更新し、サードパーティ製のTwitterアプリを実質的に締め出したため、Twitterrificはその開発に終止符を打つこととなりました。開発チームのショーン・ヒーバー氏は19日に公式ブログを更新し、心境をつづっています。

ヒーバー氏は「私たちの誰もが書きたくなかった文章ですが、いつか書かなければならないとずっと思っていました。しかし、これほど早く、しかも皆様にお伝えする間もなく、このようなお知らせをすることになるとは思ってもいませんでした。このアプリが突然みっともなく終了してしまったのは、どんどん気まぐれになっていくTwitterが、予告も文書化もされていないポリシー変更を行ったせいです。Twitterはもはや信頼に足るとは思えず、これ以上一緒に仕事をしたくありません」と記述。

常にTwitterと共にあったTwitterrificの成長は、ユーザーやファンの寛大で忠実なサポートなしには実現できなかったとし、経済的、精神的な支援を行った人々に感謝の言葉を手向けました。

開発の中止にともない、iOS版とmacOS版のTwitterrificは両App Storeから削除されています。また、iOSでサブスクリプションサービスを購読していた場合は、App Storeによって自動的にキャンセルされるとのこと。

ヒーバー氏は「経済的な支援はもちろんですが、精神的な支援も私たちの魂を豊かにしてくれました。私たちの人生を大きく変えてくれました。最後に、iOS版Twitterrificを購読されていた方は、Appleに返金請求しないことをご検討くださいますようお願いいたします。Twitterrificからの継続的、定期的な収入がなくなることは、すでに私たちのビジネスに大きな打撃を与えており、返金はTwitterでもAppleでもなく、私たちのポケットから直接行われることになります。簡単に言うと、何千もの払い戻しは、私たちのような小さな会社にとって壊滅的な打撃となります。Twitterrificの物語は終わったかもしれませんが、私たちの物語は終わったわけではありません。私たちは可能な限り他のアプリを改善し、新しいアプリを作り続けます。これからもよろしくお願いします」と述べました。

サードパーティ製Twitterアプリの存続が絶望的になった今、日本向けに公開されたサードパーティ製Twitterアプリも次々に開発中止を明らかにしています。「ツイタマ」を開発するソフタマはアプリを非公開にしたとツイート。





TweenAppは「ここで一旦幕引きとさせていただきます」とツイート。





TwitPaneは「開発は一旦ここで終了となります」とツイートしました。





TwitPaneの開発者である竹内裕昭氏は、サードパーティ製Twitterアプリ禁止の撤回を求める署名活動への参加を呼びかけています。