AP Photo/Matthias Schrader

アップルの初売りも終わり(Apple MusicやPodcastの特別キャンペーンは続行中)いよいよ2022年も本格的に始まりました。今年もアップルの未発表製品や新たな動きを追っていくことに、お付き合い頂ければ幸いです。

iPhone 14 Pro(仮)はパンチホール?からAR/VRヘッドセットは3枚画面?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。

次期AirPods Proはロスレス対応、充電ケースは音が鳴らせるとのアナリスト予測

Billy Steele / Engadget

現世代のAirPods Proも発売から3年目を迎え、2022年内に次世代モデルが出ることはほぼ確実視されています。そんななか、本体はロスレス音源の再生に対応しつつ、同梱の充電ケースは(探せるように)サウンドを発するといったアナリスト予測が報じられています。

有名アナリストMing-Chi Kuo氏によると、AirPods Pro 2(仮)はデザインが一新され、ALAC(アップル独自のロスレスオーディオ圧縮)に対応し、ユーザーが追跡できる音を出す充電ケースなどのセールスポイントを備えているとのことです。

次世代AirPods Proの噂は2年越しで囁かれており、ステム(持ち手部分の軸)をなくして耳にはまり込むデザインとなる可能性があると伝えられてきました。なお同時に噂されていた第3世代AirPodsは、2021年秋に実際に発売されています。

まず「AirPods Pro 2がロスレス再生に対応」との予想は、帯域の限られたBluetoothを使い続けるとすれば、にわかに信じがたいことです。しかし、ちょうど直前にアップルの音響担当幹部がBluetoothがボトルネックになっていると認め「より広い帯域幅が使える無線通信規格が欲しい」と語っていただけに、独自のオーディオ用ワイヤレス通信規格を隠し球にしているのかもしれません。

また「充電ケースそのものが音を発する」というのも、従来の「むき出しのAirPodsが(近くにあれば)音が鳴らせる」を補うもの。現行のAirPods製品は紛失モードにできるものの、拾った人のiPhoneとのペアリングは防げないため(本来の所有者に位置情報を送り続けるだけ)、アクティベーションロックの追加も望まれそうです。

iPhone 14一部モデルはやはりパンチホール画面採用か。新iPhone SEは5G対応の噂

iPhone 14 Pro(仮)はカプセル型の穴あきディスプレイ、Face IDは画面下に移されるウワサ

2022年のiPhone 14(仮)シリーズのうちProモデルはノッチ(画面上部の切り欠き)がなくなり、パンチホール(ディスプレイ内に穴を開け、その下に自撮りカメラなどのパーツを置く)デザインになるとの予想が有力となっています。それを裏付け、あるいはディティールを加える噂話が2つ届けられました。

ひとつは米Bloombergの名物記者Mark Gurman氏が「iPhone 14の一部バージョンに大きなデザイン変更」があり、ノッチの代わりにパンチホール画面を導入し「完全なノッチがなくともカメラを輝かせることができる小さな窓」が設けられると述べたことです。

「カメラを輝かせる」とは、おそらく顔認証(Face ID)のために顔に何万もの赤外線ビームを照射し、反射されたビームを赤外線カメラでとらえる仕組みのことでしょう。これらのパーツはiPhone X〜one 13シリーズではノッチ内に置かれていますが、それが画面下の「小さな窓」(パンチホール)に移されても精度は落ちないと示唆されていると思われます。

もう1つはパンチホールはピル、つまり錠剤のカプセルのように横長となり、Face IDハードウェアはディスプレイの下に移動するというもの。ウワサの発信源であるDylanDkt氏は数々の実績あるリーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を広める人)で、最近でも14インチおよび16インチMacBook Pro(2021)に同じプロセッサが搭載されることを的中させています。

また次期iPhone SEについての予想も、いくつか伝えられてきました。発売時期は今年(2022年)初め、第2世代と同じくiPhone 8ベースでA15 Bionic(iPhone 13シリーズと同じ)搭載、5G対応との見通しはしだいに固まりつつあります。

つまり「見かけは変わり映えせず性能アップ」ということですが、デザイン一新はあと2年ほど待つことになりそうです。

アップル、Pro Display XDRの「半分価格」モデルを準備中のウワサ

Macの純正外付けディスプレイは、記事執筆時点ではPro Display XDR(約60万円)のほか選択肢がありません。そのため2011年のThunderboltディスプレイをまだ使っているユーザーが(安い)後継モデルを欲しがったのに対して、ディスプレイ専門アナリストRoss Young氏が「そう長くは待たなくていい」とリプライした一幕もありました。

BloombergのMark Gurman記者いわく、「MacやiPadといえば、Pro Display XDRの約半分の価格になることが決まっているアップルの次期外付けモニターが今後1年のうちに発売されることを期待しています」とのこと。先日、Mac用の新型外付けディスプレイにつきアップルが開発中だと「強く信じている」と語ってから間もないタイミングです。

Gurman氏の先日の記事では「現時点ではモニターの製造コストは下がっていると思われ、ある程度の調整と、おそらく輝度を少し落とすことで、同程度の品質の製品(サイズは少し小さい)を、おそらく半分程度の価格で実現できるかもしれません」とされていました。

アップルの「デスクトップ用途の画面付き製品」としてはAppleシリコン版iMac Proも噂されており、2つの異なる製品ラインナップの情報がときどき混線している感もあります。上記のYoung氏も外付けディスプレイ関連のツイートを削除した後に、改めて「新型27インチiMac」の話をして、外付けモニターとは違うとの但し書きを付けていました。

どちらの製品も年内に登場する可能性は高まっていますが、外付け画面については「Pro Display XDRの半額程度」という説明が気になるところです。半額でも30万円前後となり、もしも32インチだとしても買いやすい価格とは言いがたくありますが、アップルはプロ向け製品を割安にするつもりはないのかもしれません。

Appleシリコン版Mac ProやiMac Proが6月までに登場、インテルCPUから移行完了のうわさ

Chris Velazco/Engadget

アップルが「今後2年間で、Macのプロセッサをインテル製から独自開発のAppleシリコンに移行する」と予告してから、今年(2022年)の6月で丸2年を迎えることになります。それまでに主要モデルのMac ProやiMac Pro後継モデルが登場するとの噂話です。

またも情報源は、アップル関連で信頼性の高いBloombergのMark Gurman記者です。同氏いわく「「MacBook Pro(2021)に搭載されたM1 ProおよびM1 Maxチップをベースにした、たくさんの新しいプロ向けMac」が準備中とのこと。具体的には「最大40個のCPUコアと128のGPUコアを搭載した小型Mac Proや新型Mac mini、大画面となったiMac Proといった顔ぶれです。

このうちMac miniはM1搭載モデルが発売された後も販売されているインテルベースを置き換え、新型iMac Proは3月に販売終了となってからのブランド復活になると思われます。

しかしAppleシリコンMacはすべてチップ上に統合する設計のために拡張性に難があり、アップグレードは「マシンごと買い換え」を意味するために個人クリエイターには不向きではないかとの推測もありました。今後もしばらくはインテルMacの新型が(細々と)投入され続けるのかもしれません。

アップル製AR/VRヘッドセットは「革新的な3枚ディスプレイ」のウワサ

アップル製AR/VRヘッドセット、2022年末発売で当初は品薄のウワサ

Ian Zelbo

アップルが純正AR/VRヘッドセットを開発中と噂されてから4年が経過しましたが、ここに来て詳細な情報が相次いでいます。

まずディスプレイ専門サプライチェーン調査会社DSCCの報告書によると、発売時期は2022年後半であり、「2つのマイクロ有機ELディスプレイと1つのAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)パネル、計3枚のディスプレイ」構成が予想されるとのこと。

このうち前者はソニー製の1.4インチ4Kパネルであり、後者は「低解像度の周辺視野」に使うことでフォービエイテッド・レンダリングを実現すると説明されています。ちょうどソニーが「片目4K」有機ELパネルを発表した直後でもあり、またフォービエイテッド・レンダリングには有名アナリストMing-Chi Kuo氏も言及していました。

2つ目の情報は、まさにKuo氏が最新の投資家向けメモで述べている「2022年末発売だが、当初は品薄」が予想されるということ。価格が3000ドルになるとの説もありますが、ガジェットマニアの間では争奪戦になるのかもしれません。