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アップルカー(自社ブランド完全自動運転EVの仮称)開発が2025年発売を目指して加速していると噂されるなか、その中核ともいえる次世代バッテリー技術の第一人者がサムスンに引き抜かれたことが明らかとなっていました。ハイテク業界では優秀な人材の行き来は珍しくないことですが、アップルカーにブレーキがかからないよう祈りたいところです。

第3世代iPhone SEは2022年春に発売?からMac用「M3」チップは3nmプロセス?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。

AirPowerを諦めない、アップルが複数デバイス同時充電器を開発中の噂

AFP Contributor via Getty Images

アップルはiPhone向けにMagSafe仕様のワイヤレス充電器を販売中ですが、かつて追いかけた夢の複数デバイス同時充電マット・AirPowerをまだ諦めていないとの噂話です。

アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurma記者によると、同社はマルチデバイス充電器の開発に取り組んでいるとのこと。Qi対応デバイス2つ以上を「決まった場所に置いて」同時充電できる製品は珍しくありませんが、こちらはiPhoneと充電方式が異なるApple Watchも含め「マット上のどこに置いても」充電できる製品を意味していると思われます。

またアップルは短距離および長距離の「真のワイヤレス充電」ソリューションも研究中とのこと。つまり現状の「ワイヤレス」と言いつつデバイスと充電器を密着させる方式ではなく、離れた距離でも充電できるワイヤレス送電技術を指している模様です。

さらには、アップルは自社の主要製品が互いに充電できる未来を想像している、とも述べられています。そうした双方向ワイヤレス充電は数年前からiPhoneへの搭載が噂されており、iPhone 13世代でも無線充電コイルを大型化することでAirPods充電に対応するとの予想もありましたが、いまだに実現していません。

もっともiPhone 12発売直後にも、FCC(米連邦通信委員会)への提出書類から「双方向ワイヤレス充電機能が隠されているのでは」との可能性も指摘されていました。もしかしたら、将来的にiOSのアップデートで有効にされるのかもしれません。

アップルARヘッドセット、2022年発表だが発売は年末〜2023年のウワサ

The Information

こちらも情報の発信源はBloombergのMark Gurman記者です。今年春にもGurman氏は、「今後数か月のうちに」(つまり2021年末〜2022年初め)にアップルがARヘッドセットを発表すると予想していました。

そうした以前の予想を再確認しつつ、Gurman氏は「初代iPhoneやApple Watchと同じことが起こりうる」と述べています。初代iPhoneは2007年1月に発表されて米国では6月末発売、初代Apple Watchは2014年9月発表で2015年4月末に発売でした。

それほど時間がかかる理由は、「交換可能」かつ「処方箋(眼科専門医が診察した上で発行)付き」のレンズほか、前例のない複雑な技術を各国の政府と協力しつつ開発しているため。有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)Jon Prosser氏も度付きのレンズを入れられると述べていましたが、アップルは「レンズ入れ替えなしに視力補正」の特許も取得しています。

もしもMac並みプロセッサや4K有機EL画面を2枚搭載との噂が本当だとすれば、少なくとも初期の製品は安価にしにくいはず。いわばARヘッドセット版Mac Proと位置づけられるなら、アップルがはじめの一歩に慎重を期すのも無理はなさそうです。

第3世代iPhone SE、5G対応で2022年初めに発売のウワサ

Apple

廉価モデルiPhone SEシリーズの噂は何度も届けられていますが、「2022年第1四半期(一般的には4〜6月)」と時期が絞り込まれたレポートが発表されました。発信源の調査会社TrendForceは当たり外れはありますが、ミニLED搭載iPad ProやMacBook Proは当てています。

第3世代iPhone SEの予想は固まりつつあり、4.7インチの液晶画面でTouch ID内蔵ホームボタン、太枠のベゼルなど見かけは第2世代モデルのまま。しかし中身のプロセッサはiPhone 13と同じA15 Bionicに載せ替えられて5G対応といったところです。そもそも第2世代もiPhone 8(2017年9月発売)のデザインを踏襲していることから、足かけ5年も外見は変わらないことになりそうです。

その一方でiPhone XRをベースに6.1インチ画面へと大型化したiPhone SE Plus(仮)は、おそらく2023年以降に発売とみられています。そちらはiPad mini(第6世代)のように側面Touch IDで「最後の液晶画面iPhone」になるとの噂話もありますが、少し将来になりそうです。

アップル、年末商戦前にiPhone 13の需要が弱まってきたとサプライヤーに連絡したうわさ

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Amazonのブラックフライデーも終わり年末商戦を控えるなか、アップルがiPhone 13の需要が弱まってきたと認識しているとの噂話です。実際、長らく品薄が続いていたはずのiPhone 13 Proも公式ストアでお届け予定日が12月16〜21日に早まっています。

Bloomberg報道によると、年内のiPhone 13生産台数は半導体不足のために予定よりも1000万台を削減。アップルはその減産分を2022年に補おうと目論んでいたものの、それほど注文がないかもしれないと部品サプライヤーに伝えたとのことです。

かたや消費者側としては品不足や配達の遅れ、そこにインフレや新型コロナの変異種・オミクロン株の脅威も加わり、結局はiPhone 13シリーズ購入を見送って2022年モデルを待つかもしれない。そうしたBloombergの予想は、2022年モデルことiPhone 14(仮)シリーズに集まる期待と符号しているようにも思われます。

これまでの噂を総合すると、iPhone 14のProモデルにはパンチホール画面と48MPの広角カメラが搭載され、画面内Touch IDに対応するかもしれず、Lightning端子からUSB-Cに切替える可能性があるといったころです。

しょせん噂は噂に過ぎず、目の前にある製品こそが現実。「欲しいときが買い時」ということで、iPhone 13シリーズを迷わず買ってもいいかもしれません。、

Mac用「M3」チップは3nmプロセス製造?台湾TSMCがテスト生産開始のうわさ

Intel

台湾TSMCは世界最大手の半導体ファウンドリ(生産受託会社)であり、iPhone 13のA15 BionicやMacBook ProのM1 Pro/Maxなどを製造している企業です。そのTSMCがすでに3nmプロセス技術でのテスト生産を始めており、2022年末には正式な量産に移行するとのサプライチェーン情報です。

半導体製造における製造プロセスとは、回路線幅を意味しています。一般的には7nmや5nmといった数字が小さくなる(微細化する)につれて同じサイズのチップに含まれるトランジスタ数が多くなり、性能とエネルギー効率の両方が高まる傾向があります。たとえばiPhone 11用のA13は7nm、iPhone 13用のA15には5nm技術が使われており、年々性能が向上していると謳われています。

昨年TSMCは3nmまでのロードマップを公表しており、そこでは3nmプロセスが5nmよりも最大30%の省電力および最大15%の処理能力アップと見積もられていました。もっともiPhoneの性能はSoCのプロセスルール以上にアップルのソフトウェア最適化によるところが大きいと言われており、この通りの数値になるとは限りません。

新型MacBook Proに採用されたM1 ProやM1 Maxは5nmに留まっており、実用用途では高価格の割に性能控えめとの評価もありました。しかし2年後にやって来る「M3」や、それをベースに強化したProやMaxチップは価格をはるかに上回る性能になると期待したいところです。