【厚生労働省が発表】アストラゼネカ製ワクチンの臨時接種、40歳以上に決定

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厚生労働省は7月30日、イギリス・アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの臨時接種を進めることを決めました。対象者は40歳以上です。今回の発表について中島先生に詳しくお伺いします。

監修医師:
中島 由美 医師

金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

今回の発表の詳細は?

今回の発表の詳細を詳しく教えてください。

中島先生

厚生労働省は、イギリスのアストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンを臨時接種の対象に含め、40歳以上を対象に接種を進めることを決定しました。臨時接種とは、感染症のまん延防止を目的に緊急的に行う接種のことです。すでに、アメリカのファイザー製とモデルナ製が臨時接種の対象となっています。

なお、公費負担のため、経済的な事情を抱える方も新型コロナウイルスワクチンを接種できます。

アストラゼネカ製の新型コロナワクチンの特徴について

アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンには、どのような特徴があるのでしょうか?

中島先生

アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンは、5月下旬にモデルナ製と同時に製造販売が承認されました。ファイザー製とモデルナ製とは異なり、2~8℃の冷蔵保存が可能なため、冷凍庫を設置する必要がありません。さらに、ワクチンの大部分を国内で生産できることもメリットです。しかし、若い世代に血栓ができる事例が報告されたことから、国内では使用されていませんでした。

その後、日本脳卒中学会を初めとした権威ある学会が、血栓に対する治療法の手引きをまとめたことで安全性の見通しが高まっています。このような背景もあり、ファイザー製とモデルナ製の供給不足が生じた際に、全国知事会がアストラゼネカ製の使用を求めました。

供給不足の対策方法はほかにある?

供給不足の解消を目的にアストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの使用を全国知事会が求めたとのことですが、ほかにも供給不足の対策はおこなわれているのでしょうか?

中島先生

厚生労働省は、これまでに400万回以上使用されているモデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの対象年齢を18歳以上から12歳以上へと拡大することを決定しました。幅広い世代へワクチンが行き渡ることで、感染拡大の防止に繋がることが期待されています。

まとめ

今後はアストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンが40歳以上へ接種できるようになり、ワクチンの供給不足が解消されることが期待されています。ワクチンの供給状況は常に変化するため、まだ接種を受けていない人は最新の情報をチェックしておくことが大切です。

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