パソコンのディスプレイなどの画面をスマホに残しておきたいことは意外にある。

そんなとき、パソコンでスクリーンショットを撮ってからスマホへ転送するより、スマホでそのまま画面の写真を撮ってしまうほうが早いことも。

ただ、記者の経験上、そのまま撮ると波模様のようなものが現れて、かなり見にくい写真になってしまう。

そんな「波模様映り込み問題」を解決する撮影方法が、ツイッターで話題になっている。

これは、iPhoneやガジェットに関する便利な情報をYouTubeで紹介しているマメさんが、2021年4月7日に自身のツイッターアカウント(@jetdaizu)に投稿したもの。

マメさんによると、映り込む波模様はスマホを傾けて撮るだけで解消できるのだという。

こちらが、そのままパソコンの画面をスマホで撮った写真だ。表面を覆うように波模様が映っていて、かなり見にくい。

一方これは、スマホを右に少し傾けて撮ったもの。

波模様は全く気にならず、クリアに見える。本当にちょっとした工夫で、パソコン画面をより鮮明に撮ることができた。

マメさんの投稿のリプライ欄では、

「コレは豆知識ですね!」
「初めて裏技を見た気分だわ」
「マメさんの言う通りに駅のディスプレイ撮影したら、波模様消えました! これからも活用します」

など、感心する声に混じって、

「通りでだるい日に限って写りがいいのか」

など、納得するコメントも寄せられている。

これはどういう仕組みなのだろうか。

Jタウンネット記者は30日、大手パソコンメーカーに話を聞いた。

あの波模様は「モアレ」

取材に応じた広報担当者は、波模様が映るかどうかは「カメラ/携帯メーカー側のカメラ性能に依存する」と前置きした上で、

「これ(波模様が映る現象)はモアレという現象によるものと思いますが、さまざまな要因で発生するため一概に特定の原因を特定することは難しいようです」

と、回答した。

ただ、モアレの主な原因としては、以下のようなものが挙げられるそうだ。

・液晶の解像度とカメラ/携帯側の撮影解像度の違い
・モニターのリフレッシュレート(編注:画面に表示されるコマ数)とカメラ/携帯側のシャッタースピードの違い
・カメラ側の画像表示モニターの解像度

また、スマホを斜めにして撮影するという方法も、「角度によっては解決にならない場合もあります」とのこと。

ちなみに記者が実際に、Androidのスマートフォン(AQUOS sense3 SHV45を使用。内蔵カメラは1200万画素で、写真の解像度は3840×2160)で、パソコン画面(ディスプレイの解像度は1280×1024)を撮影してみたところ、スマートフォンを右に45度ほど傾けて撮ると、波模様(モアレ)は解消された。

これから、何かのディスプレイをスマホに残しておきたいとき、試してみる価値はありそうだ。