10年以上も水とソーセージしか口にしなかった少年(画像は『New York Post 2020年10月7日付「Boy who has eaten nothing but sausages his whole life has been cured」(SWNS)』のスクリーンショット)

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このほどイギリスで、物心ついた頃から水とソーセージしか食べなかった少年が母親の勧めで催眠療法を受けたところ、1回のセッションで見事に改善されたという。『New York Post』『Metro』などが伝えている。

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英ウェールズ南部の都市スウォンジーに住むウェンディ・ヒューズさん(Wendy Hughes、55)は、15歳になる息子ベン・シンプソン君(Ben Simpson)が抱えている「回避/制限性食物摂取障害(ARFID)」に頭を悩ませていた。これは食事においてごく少量、または特定の食べ物しか食べないなどの摂食障害である。

ベン君は生後、母乳から離乳食に変える時期から偏食気味で、その後もフライドポテトなど食品しか口にできなかった。そして物心ついたあたりから15歳になるまでの十数年間、毎日朝昼晩と3度の食事に水とソーセージ4〜5本しか食べなかったそうだ。

またベン君は老舗の英食品会社「リッチモンド社」の皮なしソーセージを好んで食べていたため、母親のウェンディさんは毎月、同ブランドの16本入りソーセージの購入に毎月75ドル(約7900円)を費やしていたそうだ。ウェンディさんはベン君についてこのように話している。

「ベンが幼かった頃はパーティなどの場で食べ物のあるテーブルに近づくことを拒否し、床に座り込んで泣くこともありました。親子で友人宅に招待されても息子は何も口にせず、『お腹が空いていない』の一点張りで、それは本当に悪夢のようでしたよ。」

また偏った食事のため、ベン君は常に倦怠感を訴えて学校に遅刻することも多く、明らかに健康状態が良くなかったため集中力と体力が他の生徒よりも衰えていたようだ。

そんな時にウェンディさんは友人から催眠療法を勧められ、摂食障害に苦しむ人々を救ってきたことで知られる認知行動催眠療法士のデイヴィッド・キルマリーさん(David Kilmurry)をFacebookで知ることとなった。

ウェンディさんはデイヴィッド氏に連絡を取ったが、彼のいるコベントリーまで距離が離れていたため、FaceTimeでビデオ通話による催眠療法を受けることとなった。催眠療法を含む約2時間のセッションが行われ、その後は随時予約を取ってフォローをしてもらうことにした。

だが驚くことに、たった1回の催眠療法でベン君は劇的に変わることとなった。ウェンディさんは次のように喜びを明かしている。

「ベンは他の食べ物を全く食べなかったので、催眠療法がうまくいくとは思っていませんでした。一口足りとも食べることはないって思ってたんです。それが今、食べ物を差し出すとベンはそれが何であるか聞くこともなく躊躇せずにそのまま口に放り込むんですよ。」

「ベンは現在15歳ですが、ソーセージ以外の物は永遠に食べないものと思ってました。おかしな話だけど肉汁系のグレイビーソースすら口にしなかったんです。同じ肉系の味なのにソーセージじゃないと食べなかったんですよ。デイヴィッドさんには本当に感謝しています。彼がいなければ私達はどこにも食事に行けませんでした。」

そして後日、デイヴィッド氏のもとにウェンディさんからお礼の言葉とともに動画が送られてきた。そこにはARFID患者がもっとも苦手とする魚料理を食べているベン君の姿があった。この動画を見たデイヴィッド氏は、ベン君が完全にARFIDを克服したと感じたことを明かしている。

画像は『New York Post 2020年10月7日付「Boy who has eaten nothing but sausages his whole life has been cured」(SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)