和気あいあい!

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 漫画家・水木しげるさんの命日となる11月30日、イオンシネマシアタス調布でアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」51周年記念上映会が行われ、沢城みゆき(第6期・鬼太郎役)、野沢雅子(第1期、2期・鬼太郎役、第6期・目玉おやじ役)、古川登志夫(第6期・ねずみ男役)、庄司宇芽香(第6期・ねこ娘役)、藤井ゆきよ(第6期・犬山まな役)、田中真弓(第6期・砂かけばばあ役)、島田敏(第6期・子泣きじじい&ぬりかべ役)という第6期のキャストが勢ぞろいし、作品に対する熱い思いを語った。

 アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の原作者で調布市名誉市民でもある故・水木しげるさんの命日を中心に、イベント「ゲゲゲ忌」が調布市にて開催。2016年から始まり、今年で4回目となる。同イベントの一環として行われた本上映会は、連日過去の「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」を上映してきたが、この回は第6期「ゲゲゲの鬼太郎」から厳選された4本を上映。その上映後に本トークイベントが行われた。

 長きにわたって愛されてきた「ゲゲゲの鬼太郎」について、野沢は「最初、わたしたちはオーディションを受けたんですよ。あれから長い間続けてきたんだな。ありがたいですよね。100年でもわたしは大丈夫ですから」と語り、会場を沸かせた。スタッフらによる第6期のヒット祈願は、調布市内の布多天神社で行われたそうで、「あれは寒い日でしたね」としみじみ語る沢城。田中も「あそこはゲゲゲの森のようなところで、普段は入れないんです。なのに入れてくれたものだからマコさん(野沢)は走り出してみるみるうちに木に登り始めちゃうし、(島田)敏さんは、酔っ払って脱ぎ始めちゃうし。本当にビックリしましたよ」とあたかも見てきたかのように報告するも、沢城から「それはねつ造です」とピシャリと突っ込まれていた。

 また11月24日に放送された第82話では、砂かけばばあと子泣きじじいによるまさかのキスシーンがあったことも話題に。司会を務めた東映アニメーションの永富大地プロデューサーが「クレームが怖くて」と笑いながら述懐すると、田中が「わたしは悪くないですよ! 作ったのは東映アニメーションですからね」と反論。そして島田も「濃かったと思いますね。先週はああいうお話でしたけど、チューした後と前の間が演出的にも、とてもうまいなと感動しました」と続けた。またイベント終盤あたりでは、キャスト陣が生セリフを披露するコーナーがあったが、その際にも島田がアドリブで「酒でも飲まないとやってられないよ」というセリフを入れるなど、大盛り上がりとなった。

 本作の録音現場は「本当に明るいのよ」と明かす野沢。「以前はいい意味で暗かった。あまりおしゃべりもしないのよ。(初代ねずみ男役の)大塚周夫さんは大先輩だから、わたしたちがしゃべるわけにもいかなくてシーンとしていた。でも今はこの明るさがいいと思うんですよ」としみじみ。永富プロデューサーも「マコさんがいるおかげで、いつも怖い先輩が優しいし、現場は明るいですね」と笑いながら付け加えた。

 最後に沢城は「本当にわざわざこうしてお集まりいただいてありがとうございます。どれぐらい感謝しているかは言葉では言い表せませんが、毎回毎回丁寧にお伝えしていけたらと思っております。これからも一緒に並走していただけたらそれ以上のことはありません」と観客に感謝の思いを述べた。「ゲゲゲ忌2019」は12月1日まで調布市内で開催中。(取材・文:壬生智裕)