日本最大の都市・東京。その中心が、特別区ともいわれる23区だ。

しかし、一口に「東京23区」と言っても、さまざまなカラーがある。中央区や港区といった「THE・都会」というイメージの強い場所がある一方、江戸川区や葛飾区など「下町」の雰囲気が色濃く残るところも。

さてJタウンネットでは今回、「あなたが住みたい『区』はどこ?」というテーマで、2019年3月14日から4月22日の期間、読者アンケートを行った(総得票数:1591票)。はたして、調査の結果は――。

トップ5はやっぱり...



こちらのランキングの通り、文京区が160票(10.1%)を獲得し、堂々1位に輝いた。次いで港区が150票(9.4%)、杉並区が113票(7.1%)、世田谷区が109票(6.9%)、目黒区が108票(6.8%)と続いている。

「THE・都会」といった華やかなイメージが強い港区が2位に甘んじたことは意外に思われる人もいるかもしれない。

犯罪発生状況を区市町村ごとにまとめた警視庁の発表資料によれば、文京区は年間で1261件と23区ではダントツの件数の少なさだった。23区ワーストの新宿が6416件なので、単純に5分の1以下だ。

「SUUMO」を運営するリクルート住まいカンパニーの17年8月1日の発表によると、「学問の府」という意味から名づけられた文京区は、23区内で4番目に小さい区でありながらも、一帯は充実した教育環境を誇っており、私立の中学校や高等学校の数は区内で2番目に多いという。

行政による子育て世帯へのサポートも多岐に渡り、子育てに熱心な世帯から根強い人気のようだ。

続いて、今回の調査で下位に沈んでしまった区はこちら。



豊島区、荒川区、足立区が同票の42票(2.6%)で20位、次いで大田区が40票(2.5%)、葛飾区が34票(2.1%)と続き、ワースト1位にランクインしたのは板橋区で25票(1.6%)だった。

荒川区、足立区、葛飾区といった「下町」のイメージが強いところが目につくが、残念ながら今回最下位の板橋区はいったいどうしたというのだろう。

東京の北西部に位置する板橋区。池袋までのアクセスも良好でショッピングを楽しむ分にも申し分ない。しかし、「板橋といったらこれ!」といったように具体的なイメージが湧きにくい人は案外多いかもしれない。

板橋区の公式サイトでも坂本健板橋区長の名義で、

「区内には、旧中山道『板橋宿』周辺の名所・史跡をはじめ、千年の昔から受け継がれる徳丸・赤塚地域の神事『田遊び』など、有形・無形の文化財が今も数多く息づいています...(中略)...『東京で一番住みたくなるまち』と評価されるまちをめざして、区民のみなさまと力を合わせ、取り組んでまいります」

と謳っている。今回の調査では振るわなかったが、今後板橋区の躍進も大いにあり得るだろう。